フィーリングや車内の快適性などもチェックすべき
4)実際に走る
4つ目は、実際に走ってみてトランスミッションとの相性を味わってみてほしいということ。これは、パワーやスピードがどうこうではなく、低速で街なかをよく走る人ほど、ちゃんと確認しておくことが大切です。というのは、近頃はひと口にオートマチックといっても、いろんなタイプが存在します。CVTだったり2ペダルMTだったり、その構造や操作感もそれぞれ異なります。
いつものようにアクセルペダルを踏んでみて、想像したとおりに加速してくれますか? 思ったよりビュンと速く出てしまってちょっと怖いな、とか予想より重くてなかなか加速してくれないな、という感じかたも人それぞれ。すぐにコツを掴んで上手に走れる人もいれば、ギクシャクしてしまってストレスに感じる人もいますので、自分との相性をチェックしてみましょう。
5)ブレーキを踏んだときの感覚
5つ目は、ブレーキを踏んだときの感覚です。これも、現在は電動化が進むにつれていろんなタイプのブレーキが混在している状況。思ったよりガツンと利いてしまって驚いたり、なんだか板を踏みつけているみたいに応答性がないと感じたり、その感じかたも人それぞれです。ブレーキを踏んだときの感覚が自分に合うかどうか、チェックしておいたほうがいいでしょう。
6)室内の静粛性
6つ目は、買ってから落胆する人が多い、室内の静粛性です。とくにミニバンで3列目にも人を乗せることが多い人や、軽自動車、コンパクトカーでも後席に人を乗せる予定なら、絶対に試乗して確認したいところです。
運転席と3列目でも、走行中に会話ができるか? 後席に座った子どもが不快なノイズはしないか? 乗り心地のチェックとともに、できれば同乗する機会が多い人と一緒に試乗して確認しておきたいですね。
7)ドアや乗り降りのしやすさ
7つ目は、乗るたびに必ず開け閉めするドアと、乗り降りのしやすさ。ドアはどのくらいまで開くのか、閉める時に重すぎないか。そんなチェックにはじまり、足や頭をぶつけたりしないか、腰をどのくらい折り曲げることになるのか。
とくに、お年寄りを後席に乗せる予定のある場合には、シートの角度にも注目を。傾斜がきつすぎると、自力で起き上がって降りることが困難になる可能性も。チャイルドシートに子どもを乗せる人は、その操作性もシミュレーションしておきましょう。
というわけで、クルマ購入前にディーラーで試乗すべき7つの理由をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。試乗の際は、助手席などにセールスマンが同乗することがほとんどなので、最初は緊張するかもしれません。ただ、そんな時間こそクルマについてなんでも質問し、詳しく答えをもらいながらクルマとセールスマンとの距離を縮めていける、絶好の機会なのです。ヘンな質問でも個人的な意見でもいいし、ぶっちゃけ、たまたま目に入ったお店の話題でも、なんでもいいのです。
7つの理由はもちろん大事ですが、この時間を持つことこそが、いちばん重要な理由です。このたった15分、20分の試乗の時間が、アナタとお店との信頼関係を深くしてくれます。その結果、もっと大幅な値引きにもつながるかもしれないし、オプションのアクセサリーをサービスしてくれたり、いいことがあるかもしれません。そのためにも、ぜひ怖がらずに、ディーラーでの試乗をしてほしいと思います。