静電気対策によってセルフスタンドの火災事故が減少
セルフのガソリンスタンドの給油機に、必ず用意されている静電気除去パッド。皆さん、ちゃんとタッチしているだろうか?
消防庁危険物保安室の資料によると、平成29年の給油取扱所1万施設あたりの給油中における火災事故発生割合は、セルフスタンドが4.1件、フルサービスのスタンドが2.2件となっている。平成18年のデータでは、セルフの事故は12.3件だったので、かなり減少してきていることがわかる。
これは、平成19年に、セルフスタンドの火災事故発生割合がフルサービススタンドに比べると高いことから危険物の規制に関する規則を改正し、給油ノズルについては、静電気を有効に除去することができる構造とすることを義務付けたのが大きい(同時に、給油中に吹きこぼれたガソリンが顧客に飛散しない措置を講ずること等も規定)。
また、平成13年には、セルフスタンドにおいて給油中に静電気が原因と考えられる火災が発生したことを受け、「静電気対策に係る事項」を加えるよう各消防本部に通知が出されている。
現在でも消防庁では給油中の主な注意事項として
・静電気除去シート等により静電気を十分除去すること。
・車に給油する油種を十分に確認すること。
・ライター、たばこ等の火気は使用しないこと。
・ガソリンの容器への小分けは行わないこと。
・自動車又は原動機付自転車以外(例:水上バイク等)への給油は行わないこと。
の5点を挙げており、その筆頭に静電気対策を持ってきていることからもその重要性がよくわかる。