最近のクルマは故障が少ないため乗り換える機会が減った
ここしばらくは、“恒常的”といってもいいほど新車販売の調子が良くない。景気動向に左右されているのならまだマシとの話もあるが、すでに景気動向にも左右されず販売不振傾向が顕著な状態が続いている。
このような状況の背景にはさまざまな要因があるとされている。まずは世のなかのクルマへの興味が薄れたこと。バブルのころぐらいまでは、男子ならば社会人になったら運転免許を取得し、まずマイカーを購入するのが当たり前であったが、いまどきの若者はマイカーどころか、運転免許すら取らないひとが目立つ。
“若者のクルマ離れ”などということがよく取り上げられるが、若者だけがクルマへの興味が薄れているだけでなく、現役子育て世代ぐらいまでは、全般的にはクルマへの興味は薄いようだ。
現場のセールスマンに聞くと、「いまどきは家庭の主婦のみなさまが買い物や子どもの送迎で積極的にクルマを使われるケースが目立ちます。そして旦那様のなかでクルマへ興味をお示しにならないというケースも目立ちます。そのため欲しい新車の選択や、値引きなどの購入交渉も奥様がメインで進められるケースが目立っています」とのこと。
家庭を持ち、子育てもしているのだから、日常生活の足としてマイカーが大活躍している地域は多いものの、いまどきのクルマは日本車を中心に故障が少ない。そしてクルマへの興味もそんなにないので、結局10年以上ノントラブルで乗り続け、ようやくどこか不具合が出始めた段階で、新車へ代替えするというパターンも目立ち、これも新車販売不調を助長するひとつとされている。