表示を怠ると30万円以下の罰金!
肝心の高圧ガスというのはなにかというと、さまざまで、常温で1MPa以上もしくは35度以上で1MPaとなる圧縮ガス(アセチレンガスは除く)、または加圧冷却して液状にしたもので、常温で0.2MPa以上もしくは35度以上で0.2MPaとなる液化ガスを指す。LPガスも含まれていて、要は高圧のボンベに入ったものの多くは該当すると思っていい。
これらを運搬する場合は、よく見かける高圧ガスの表示をしなくてはダメ。ただし、20リットル以下の充填容器のみを積載して、容器の内容積の合計が40リットル以下の場合は表示は不要となる。
さらに表示の大きさも決まっていて、横のサイズは車幅の30%以上で、縦は横の20%以上の長方形。黒地の金属板にJISの蛍光黄による文字で「高圧ガス」と書かれたものとされているので、かなり細かい。
表示する場所も大型車両は車両の前後の見やすい場所で、小型車両は両面標示のものを運転席の上あたりの見やすい場所に付ける必要がある。そのほか、災害防止のため消火設備、工具類、車両止め。さらにイエローカードと呼ばれるガスの名称と取り扱いの注意事項を定めた書類を積むことが法律で定められていて、かなり厳しい。
罰則は厳しく、交通違反ではないので反則金は適応されず、刑事事件となり30万円以下の罰金。ドライバーだけでなく、雇っている会社側にも罰が及ぶ。実際に検挙される例もあり、表示していないのがもっとも多く、定められた機材を積んでいないのも多い。ただ、ボンベを運ぶから表示しておけ、というものではなかった。