魅力や使い勝手の良さは人それぞれな部分もある 6)モデルバリエーション対決 スタイリングの多彩さとモデルバリエーションという意味では、ルーフ、前後ピラーを塗分けた2トーンカラーを用意するとともに、人気のクロスオーバーモデルのクロスターをラインアップするフィット のバリエーション展開に注目だ。しかも、クロスターグレードの最低地上高は標準車の135mmに対して160mm(2WDの数値。4WDは155mm)という余裕を持たせているのが特徴。極悪路を想定したクロスオーバーモデルではないが、アウトドアなどでのジャリ道などではより安心だ。
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ヤリス の場合は、2WD車の最低地上高は140~145mmながら、HVの4WD車に限り160mmとなる(1.5リッターガソリン車の4WDは130mmに下がる)。また、ヤリスにはGRモデルを用意。これは272馬力を誇る、ラリーで勝つために生まれた小さなモンスターだ。価格は396~456万円である。一般的には、フィットのモデルバリエーションが親しみやすいのではないか。
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7)走りの選択肢対決 この項目に関しては、パワートレインの選択肢の多さで、1リッター、1.5リッター、HVが選べるヤリスになるだろう(1リッターガソリン:69馬力、9.4kg-m、1.5リッターガソリン:120馬力、14.8kg-m HV: 91馬力、12.2kg-m+2モーター80馬力、14.4kg-m)。
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フィットのほうは、今のところ1.3リッターガソリン:98馬力、12.0kg-m、およびHV :98馬力、13.0kg-m+2モーター109馬力、25.8kg-mの2種類からしか選べない。また、フィットは全グレードで2WD/4WDが選択可能。ヤリスはHVと1.5リッターガソリンで2WD/4WDが選択できるものの、1リッターガソリンでは4WDの用意はない。なお、1.5リッターガソリンの4WDは4月発売予定とのこと。
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8)HVのパワフルさ対決 この時代、ファミリーユーザーの場合コンパクトカーでもHVモデルを多くの人が選んでいるのが実情だ。そこでHVモデルの動力性能を対決させてみると、フィットが1.5リッターエンジン98馬力、13.0kg-m+2モーター109馬力、25.8kg-m。
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対するヤリスのHVは1.5リッターエンジン91馬力、12.2kg-m+2モーター80馬力、14.4kg-mと、数値上ではフィットのe:HEVがリードする。ただし、車重は加味していない。
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9)軽快感ある走り対決 車体の軽さは走りに大きく影響するファクターのひとつ。軽量なのはヤリスで、人気のHVの中間グレードで比較すると、ヤリスのHV Gが1060kg。フィットのe:HEV HOMEが1180kgとなり、大人2人分、ヤリスのほうが軽く、より軽快な走りが楽しめそうだ。逆に、フィットはクラスを超えた重厚かつ上級感ある走りが魅力となりそう(いずれも2WD)。
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10)価格対決 HVモデルの価格を上記のヤリスHV Gとフィットe:HEV HOMEで比較すると、ヤリスは213万円。フィットは206万8千円(NESSは222万7500円)である。スタート価格では、ヤリスは139万5000円から。フィットはBASICの155万7600円からだが、ヤリスは1リッター、フィットは1.5リッターガソリンで、比較にはならない。1.5リッターガソリンモデル同士で比較すると、ヤリスはXの159万8000円から。フィットはBASICの155万7600円からとなる(2WD)。
ちなみに、ヤリスの1リッター X Bパッケージ、139万5000円は無視してよい。何故なら、フィットは全車、先進安全支援機能のホンダ センシングを標準装備しているのに対して、ヤリスは最廉価グレードの1リッター X Bパッケージのみ、2021年には新車に装着が義務付けられる自動ブレーキを含む、先進安全支援機能のトヨタセーフティセンスが省かれているからだ。価格面ではフィットがやや買いやすいということか。
新型フィット、新型ヤリス、どちらも今、買って間違いない国産コンパクトカーであることは確か。あとは価格だけでなく、デザイン、装備、走行性能、居住性、シートアレンジ性、荷物の積載性などを、ショールームで実際に確かめることが重要。どちらがいいか、どこに魅力を感じるか、使い勝手に満足できるかは、人それぞれだからだ。