マルチグレードのオイルでは気にしなくて良い
結論から言うと、いまどき粘度は変えなくても問題ないし、取扱説明書にもそのような表記はなくなっている。もともとはシングルグレード、つまり10W-30のようにふたつの表記ではなく、50番のようにひとつしか粘度の表示がない時代は気温に合わせて替える必要があった。しかし、1960年代に10W-30のようなマルチグレード(ふたつの粘度表示)のオイルが登場してからは気にしなくてよくなった。それをアピールしていたのが、懐かしのモービル1のCMで、バナナで釘が打てるような寒いところでもオイルは普通に流れているというやつだ。
マルチグレードなら、低温時は柔らかく高温時は硬いというオイルも作れるので、取扱説明書の指示に合わせておけば問題ない。寒冷地仕様でも、柔らかめの指定がされているだけとなる。
そもそも最近は超低粘度化が進んでいて、0W-16といったさらさらの粘度が当たり前になっているので、低温時に硬くなるというのはそもそも考えなくてよくなっている。実際にマイナスの気温でオイルを見たことがあるが、水あめみたいになるということはなかった。
つまり、オイルはもはや、気温を気にするものではなくなっていること。そのほかのギヤオイルやATF、ブレーキフルードは元から気にしなくてよく、年間を通じて使えるようになっている。