ワンサイズ程度のインチダウンはアリだが注意も必要!
では、インチアップとは逆のカスタムとして、インチダウンはどうなのだろうか?
理屈で考えると、バネ下重量が軽くなったりタイヤ幅が小さくなることにより、燃費や乗り心地が良くなることが想像できる。たとえばインチアップをしている状態から、冬場のスタッドレスタイヤ装着時に純正ホイールに戻すと、乗り心地が良くなったり、クルマの動きが軽快になったりするのを実感した経験を持つ人は多いだろう。
この乗り味の変化は、夏タイヤに比べるとドライ路面でのグリップ感が薄くなるスタッドレスタイヤの影響も当然あるが、単純にタイヤのサイズ違いがもたらす部分も大きい。
インチアップする際と同様に、過度なインチダウンはクルマのバランスを崩す要因になるのでオススメできないが、乗り心地や燃費をわずかでも良くする、あるいはタイヤの交換コストを下げる目的で、純正サイズからワンサイズ程度のインチダウンをはかるのは「アリ」だといえる。
メーカーが指定するサイズで、現状よりもワンクラス小さなサイズがあれば、バランスを崩す恐れはなく安心なので、取説や車両に貼られたタイヤサイズ表を確認しよう。
たとえば純正サイズが225/40R18の場合、215/45R17へのインチダウンならおおむね問題ないはずだ。ただしワンサイズ程度でも絶対的なドライグリップ力が落ちる可能性は高いなど、慣れるまでは挙動の変化に注意して運転したい。
また、最近の高性能車はブレーキキャリパーやローターも大型しているので、メーカー指定サイズを超えてインチダウンすると、ホイールとブレーキパーツが干渉する可能性が高くなる点も忘れずに。クルマによっては、純正指定サイズ以外のホイールを受けつけない場合もあるから要注意だ。
結局、性能や乗り心地がベストなのは純正指定サイズなので、積極的にインチダウンを推奨するわけではないが、ワンサイズ程度のダウンなら許容範囲と言える。