サーキット走行する際にはブレーキの耐熱性に注意が必要
もっとも注意したいのはブレーキの耐熱性。一般道での走りでは十分でも、サーキット走行レベルになるとアッという間にブレーキの利きが著しく悪くなる可能性が高く、さらに過度な高熱を帯びたあとはローターが歪んでジャダーが出るようになったりもするので、その点は覚悟が求められる。
また、タイヤも一般道での走りより何倍も早く摩耗するし、発熱しすぎてグリップ力が低下するリスクも高くなるので、タイヤの状態を常に注視する意識も忘れないようにしたい。
ちなみに、ファミリーカーや実用車と呼ばれる車種でも、比較的サーキット走行に対応しやすいのは、じつはSUBARU車だ。SUBARU車は全車水平対向エンジンを搭載するので(軽自動車を除く)、SUVや7人乗り車でも比較的低重心で前後重量バランスに優れ、実用重視のグレードでも予想以上に高い運動性能を発揮する。また、スポーツモデル向けの強化パーツが流用しやすかったりするので、SUVや実用セダンでも、比較的容易にサーキット走行向けの仕様に仕立てられる。
筆者は先代モデルのインプレッサG4の1.6iという、115馬力しかないNA1.6リッターの実用セダンでミニサーキット走行を楽しんでいるが、どノーマルの状態でも存外にしっかり走れて、クルマの基本性能の高さに感心した経験がある。
大手4ワークス(TRD/NISMO/無限/STI)が合同で実施している初心者~中級者向けのミニサーキット走行会イベント「ワークスチューンサーキットデイ走行会」でも、SUBARU車に限ってはノーマルのフォレスターやアウトバックなどのSUV、さらにエクシーガやNAインプレッサといった実用車の参加が少なくない。
CVTのリニアトロニック車の場合は、全開走行を繰り返すとミッションの油温が高くなってしまい、制御がかかってしまうので、連続しての全開走行はなるべく避けるなどの注意点もある。SUBARU車ユーザーに対しては「ファミリーカーでも大丈夫!」と、サーキット走行をオススメしたい。ただし、くれぐれも前述した注意ポイントは忘れずに!
「ワークスチューンサーキットデイ走行会」について
https://www.webcartop.jp/2017/04/102552/