【軽自動車は車体の小ささも人気のひとつ】それならばなぜ普通車のエンジンを搭載する軽サイズのクルマがないのか (1/2ページ)

軽自動車のサイズなら660ccでも十分な走行性能を発揮している

 軽自動車規格は、日本特有の車種区分であり、海外に同じ規定はない。

 車体寸法は、全長が3.40m、全幅が1.48m、全高が2.0mで、エンジン排気量は660ccと、いずれも上限が決められている。したがって、登録車のような、より排気量の大きいエンジンは搭載できない。

 それでも、エンジンに関しては自然吸気エンジンに限らず、過給するターボエンジンも搭載できるので、ある意味では排気量以上の性能を出すことができる。さらに近年では、スズキがマイルドハイブリッドを拡大採用し、モーター駆動を追加しているので、出力については、排気量に660ccの上限があってもゆとりある走行を実現する水準に達しているといえるだろう。

 アジア向けなどに、軽自動車の車体を若干拡大するなどして、登録車のエンジンを搭載した車種を販売した例がある。とはいえ今日であれば、軽自動車規格のまま排気量660ccエンジンであっても、ターボエンジンやマイルドハイブリッドであれば、アジアカーとして十分通用し、なおかつ小柄な車体が狭い道路での運転しやすさにつながるのではないか。

 ちなみに、スズキのジムニーは、車幅を広げたジムニーシエラも揃えているが、軽自動車規格のジムニーも海外で好評を得ているという。軽自動車という小ささと、登録車に負けない悪路走破性の両面で、海外でも高い評価を得ているわけだ。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

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乗馬、読書
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