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自動車ファンを狂喜乱舞させた「これぞ技術の日産」を感じさせる歴史的名車7選 (1/2ページ)

自動車ファンを狂喜乱舞させた「これぞ技術の日産」を感じさせる歴史的名車7選

新たな設計思想や先進的な装備など現代に続く技術も

 若い人にはピンと来ないかもしれないが、かつて日産といえば、「技術の日産」がキャッチフレーズだった。

 ルノーの傘下になるまでは「プリンス自動車工業」が手掛けていた固体燃料ロケット生産を引き継いだ、「航空宇宙事業部」まであったこともあり(2000年に事業譲渡しIHIエアロスペースへ)、技術に関しては高いプライドを持っていた会社だった。

 そんな日産が生み出した、技術的に注目された名車をいくつかピックアップしてみよう。

1)シルビア(CSP311型 1965年)

 ベテランの職人の手作業で仕上げられた流麗なボディが、「宝石のカット」とまで言われた初代シルビア。ラジエターグリルはアルミの削り出しだった。シャシーはフェアレディのものを流用し、そのうえに2シータークーペのボディをのせたセミカスタムメイドの二人乗りのスペシャルティカー。

 国産車で初めて、ポルシェタイプのクロスレシオの4速フルシンクロトランスミッションを搭載し、新型式のダイヤフラムスプリングクラッチも採用。広い視界など、シートベルトの標準化などが先進的だった。

2)ブルーバード(P510型 1967年)

 510ブルーバードは、ポルシェとの激闘を制し、1970年の第18回東アフリカサファリラリーで総合優勝したマシン。

 先代(410)まで、フロント・ダブルウイッシュボーン、リヤ・リーフリジッドだったサスペンションを、510ではBMWと同じように、フロント・マクファーソン式ストラット、リヤ・セミトレーリングアームの四輪独立懸架にアップデート。エンジンも日産の代表的なエンジンとなる、新開発のOHCの「L16型」を搭載。

 ほかにも、三角窓のない新鮮なスタイリング、カーブド・ドアガラス、新換気装置、安全設計など、新しい設計思想がてんこ盛りだった。

 高速ジェット機のフォルムを受け継いだ「スーパーソニックライン」のスタイルと、ロングノーズ・ショートデッキのプロポーションも斬新だった。

3)フェアレディZ(S30型 1969年)

 初代のフェアレディZ=S30は、世界でもっとも多く生産された量産スポーツカー。スポーツカーなのに荷室が広く、乗用車並みの乗り心地で実用性が高い。しかも比類ないスタイリッシュなボディを持つ。

 1971年のサファリラリーでは1-2フィニッシュ。1970年のモンテカルロラリーでは、シューマッハとともに、フェラーリF1の黄金期を築きあげたジャン・トッドがS30Zで3位になっている(トッドは、コ・ドライバー)。

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