【いまのクルマは装着が義務だが中身を理解していない人多数!】意外と知らない「横滑り防止装置」の効果とは (2/2ページ)

雪道などでの走行ではオフにしたほうがいいケースも

3)雪道などでスタックした際の脱出時

 スタックした際には場合によって、ホイールスピンなどを伴いながらアクセルを深く踏むという一見強引に見える操作をすると脱出できるという場合がある。その際にはホイールスピンを防ぐ横滑り防止装置は邪魔になるのでオフにすべきだ。

4)雪が重く、深い雪道を走る時

 とくに二輪駆動車でこういった雪道を走る際は、上り坂を含め「止まったらおしまい、再スタートは無理かもしれない」ということがある。その場合は横滑り防止装置のトラクションコントロールが作動すると失速して最後には止まってしまう可能性があるので、横滑り防止装置はオフにしてドライバーがコントロールして豪快に雪を巻き上げながら走ったほうがいい場合もある。

5)クローズドコースや競技での走行

 クローズドコースや競技なら「横滑り防止装置に頼らず、自分の運転技術で走りたい」という気持ちで横滑り防止装置をオフにするのもいい(ただし最近のクルマでは横滑り防止装置をオフにしても、完全にオフになるクルマは少ないようだが)。ただ慣れていないコースや悪天候時、クルマによっては「横滑り防止装置が賢くて自分の運転より速い」というケースもあるので、まずはモード切替も含めて横滑り防止装置をオンのまま走って、それから様子を見てオフにするというほうがドリフトをしたいケース以外は無難だろう。

 横滑り防止装置はメリットが多い装備だけに、中古車を買う際にもできれば着いているクルマを選びたいところだ。だが横滑り防止装置が付いているからといってタイヤの限界(=コーナリングスピードの限界など)が上がるわけではないので、あくまでも「イザという時に助けてくれるかもしれない」というくらいの認識で横滑り防止装置を活用してほしい。


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