クルマの運転は想像以上に気を使うもの
肩が凝る、腰が痛い、足がだるい、頭が痛いなどなど、どうも運転したあとに体の調子が悪くなるなぁという人はいませんか? もちろん、運転というのは自分が思っているよりもずっと気を遣っているものですし、思わぬところの筋肉を使ったり、血のめぐりが悪くなってしまったりするもの。ですが、じつはその疲れの原因は、クルマにもあるかもしれないんです。
よく、試乗リポートのなかで「走りがいい」という言葉を見かけるかもしれませんが、それは単になめらかにスピードが出るとか、パワーがあるとか、そういうことだけを評価しているわけではありません。運転していて、ドライバーに余計な気を遣わせない、いらない操作をさせないなど、疲れにくい、ストレスを感じにくいといったところも含めての「走りがいい」なのです。
では、どういうクルマがドライバーを疲れさせるのか、ストレスを感じさせるのか、ご紹介していきましょう。
まずはハンドル操作。クルマに興味がない人は、軽い操作感を好む傾向にありますが、軽いからといってそれが運転しやすい、ラクだとは一概に言えません。速度を上げていった時に、道路のわだちや凹凸を越えるたびにハンドルがグラグラすると、ドライバーはそれをまっすぐにしようとグッと腕に力が入り、修正舵を切ります。
無意識にやっている人も多い操作ですが、それが何度も何度も続き、走っている間ずっとその修正舵を当てている状態は、体の緊張状態が続いてしまうということ。これでは肩が凝るのは時間の問題ですよね。ハンドルは、低速では軽く操作できながらも適度に手応えがあり、速度を上げていくにつれて座りのいい落ち着きのあるものが良いでしょう。