【試乗】北欧育ちのボルボV60クロスカントリーで雪上ドライブ! 絶対的安心感のなかにも走る楽しみがある (1/2ページ)

SUVテイストのクロスカントリーも人気モデルのひとつ

 ボルボV60CC(クロスカントリー) T5 AWDで雪上を行く……。暖冬は北の北海道でも同様で、雪を求めて千歳空港に降り立ったのだが、道路は積雪の跡すらないほどのドライ路面。当然、一切滑る事も無く撮影ポイントに到着。しかし雪上走行のインプレッションが取れるわけではないので、急ぎ雪上、というかその下は氷の氷雪上特設コースに向かう。

 ボルボの生まれは北欧スウェーデン。もちろん冬期は雪と氷の厳しい自然環境のなかで生まれ育ち鍛えられただけに、とくに冬には滅法強く、頼もしい力を発揮する。ボルボと言えば日本で爆発的にヒットしたのは1990年代ワゴンの850(後のV70)シリーズだった。潔いハコ型スタイルと最強のチューンを受けた5気筒ターボ、T5Rは(ワゴンの)レースカーとして「空飛ぶレンガ」(元祖は240セダン)の異名も記憶に残る大活躍。

 今でもボルボと言えばワゴンを意味するヴァーサティリティのV60、V90人気が高いのは、新たなファンとともに昔からのボルボファンが戻ってきていることも関係深い。さらに現状はXC40、XC60、XC90とAWD(XC40にはFFあり)のSUVモデルが世界の潮流で、ボルボはその波の先端にものっている。

 今回のV60CC T5 AWDは、ワゴンのV60をベースに専用サスペンションで車高を65mm高め、地上高は210mmに変更。タイヤとフェンダーアーチの隙間の広がりは樹脂のエクステンションが付き、OFFロードにも対応できるクロスオーバーモデルであることを見た目からも示している。

 AWDはボルグワーナー(ハルデックス)製で、機械式に結ばれた前後を電子制御カップリングが各車輪の空転に応じて前後輪の駆動配分を調整する機構。基本的に前輪駆動だが、通常も後輪を駆動していて、最大は50%まで駆動力配分を行う。通常からAWD走行のためか、氷雪上でも空転感を感じさせない。

 装着タイヤは、ヨコハマ・アイスガード6、iG60スタッドレスの氷雪上に対するグリップ力の確かさももちろん深く関係する。


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