走行時に受ける風を利用して音を発生させる
この鹿笛とは、鹿などの野生動物に聞こえる超音波を発生させクルマが接近していることを知らせるもの。笛と言っても人間の耳ではほぼ聞き取ることができない音域の音を出すため、運転中に気になるものではない。
自然豊かな北海道だけに、野生動物が車道に飛び出して車両と衝突するという事故を未然に防ぐために装着されているものであり、北海道地区ではカー用品店でも購入できるポピュラーなアイテムなのである。
鹿笛はフロントグリルなど車両の全面に装着し、走行時に受ける風を利用して音を発生させる仕組みとなっており、特段電源なども必要としないもの。これで野生動物との事故が防げるのであれば装着しない理由もないだろう。
たかが動物、と考える人もいるかもしれないが、北海道に生息するエゾシカの雄ともなると、体重は100kg以上の巨体であり、速い速度で衝突すれば車両は自走不能なレベルに損傷することも珍しくない。最悪の場合、乗員が死傷するほどの事故も発生しているのだ。
そして何より野生動物の命を奪うことにもなりかねないので、北海道の自然豊かな地域にレンタカーを使って向かう人は「鹿笛装着車」をチョイスしていただきたいものである。