アンダー・オーバーステアの特性まで調整できる!
2020年2月14日(金)より16日(日)までインテックス大阪で開催中の「第24回大阪オートメッセ2020」。5号館にブースを構えるトヨタガズーレーシングは、「エアロスタビライジングフィン」、「アルミテープ」に次ぐ“空力操安”アイテム第3弾として、2020年1月に発売した「GRエアロスタビライジングボディコート」を出品し、密かに注目を集めている。その効果と思わぬ使い道とは?
ボディコーティングといえば、塗装を汚れや紫外線などから守りつつ、ツヤや撥水or親水効果を与える透明な被膜を形成するのが一般的だろう。
しかし、この「GRエアロスタビライジングボディコート」が持つ効果は、帯電防止。ボディ表面に発生する静電気が乱流を起こすのを抑えることで、操縦安定性を高めることができるというのだ。
具体的には、旋回中や路面の凹凸を乗り越えた際などに、空気の乱流によってクルマがピーキーに動き不安定になるところを、綺麗に空気が流れることでタイヤの接地性が向上。ピッチングが抑えられ、直進性と操舵レスポンスが高まり、車両の挙動もリニアになる。「レースでテストし効果があったというユーザーさんからの声も、すでに上がっています」(同社説明員)という。
いわば「『アルミテープ』のコーティング版」。「『アルミテープ』は効果が数年持続しますが、効果を発揮できるのは局所的で、しかもGRロゴが入っていますので、あちこちに何枚も貼ると『どんだけGR好きやねん』という感じで目立ってしまいます(笑)」。
片や「GRエアロスタビライジングボディコート」は、「効果が持続するのは1カ月弱ですが、洗車後ボディにスプレーしマイクロファイバークロスで拭き取るだけで、透明な被膜を形成するので目立たず、ボディ全体に帯電防止効果を与えることができます」。
つまり、効果は局所的だが耐久性を重視するなら「アルミテープ」、効果の持続期間は短いがボディ全体への効果を期待するなら「GRエアロスタビライジングボディコート」ということになる。
だが、「GRエアロスタビライジングボディコート」の活用法はそれだけではない。「フロント周りだけに施工すれば回頭性が上がりオーバーステア傾向になり、リヤ周りだけに施工すれば直進性が上がってアンダーステア傾向になります」、つまり、セッティングツールの一つとして使えるのだ。
しかもこのコーティング剤は「アライメント調整と比べれば作業が簡単で時間もかかりません」。また減衰力調整式ダンパーや調整式ウイングと比べれば乗り心地の悪化や空気抵抗の増加といったデメリットが少なく、これらを備えないクルマでも挙動特性のセッティングが可能になることも、大きなメリットに挙げられそうだ。
内容量は150ml、「86なら6回前後、ボディ全体に施工できる量」で、価格は税別3980円。全国のGRガレージなどで購入できる。オートメッセのトヨタブースでも販売しているので試してみてほしい。