新型ダイハツ・タントも巨人ホンダN-BOXには勝てず……
3)スズキ・スイフト
スイフトは価格、スペースなどド真ん中のコンパクトカーである。現行モデルは900kg程度というコンパクトカーとしては非常に軽い車重を生かした、シャープな走りなどが魅力だ。
しかし2019年は約3万3000台(うち1万1000台がスイフトスポーツ)と、正規ディーラー以外も含めれば販売力の強いスズキのコンパクトカーとしてはちょっと物足りない。
スイフトの弱点としては標準系の乗り心地の悪さやハイブリッドが手薄なことは浮かぶが、そのあたりはそれほど大きいことではないように思う。むしろスイフトとそれほど変わらない価格ながら、スライドドアを持つハイトワゴンということで使い勝手のいいソリオがある点が影響しているのかもしれない。
4)ダイハツ・タント
2019年7月に登場したばかりの現行タントが売れていないというのは、やや語弊がある。しかし登場以来月間販売台数で、最大のライバルとなるホンダN-BOXを上まわったのは11月の1回だけで、12月はN-BOXだけでなくスズキ・スペーシアにも負けてしまった。
現行タントは、DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)で開発されたプラットホームとパワートレインによる走りは乗り心地以外良好、ピラーレスのスライドドアによる使い勝手も申し分なし。競争の激しい軽自動車業界において、決定的に見劣りするのは自動ブレーキの性能くらいだ。
それでもタントがN-BOXに勝てないというのは軽スーパーハイトワゴンのユーザーは、若干高くても全体的なクオリティの高さやブランドイメージでN-BOXを選んでいるということなのだろうか。