悪路に行くようなクルマにはいまでもスペアタイヤが必要
タイヤのパンクはいつ起こるかわからない。かつてに比べればタイヤも丈夫になったし、道もキレイなのでパンクの危険性は減っている印象もあるが、ちょっとした金属片を拾うことでも簡単にパンクしてしまうことがある。そのため、市販車はパンクに対応するなんらかの装備を持つ必要がある。
いまの主流はパンク修理キット。空気の抜ける穴を埋めるパンク修理剤と、抜けてしまった空気を入れる電動コンプレッサーがセットになっていることがほとんどだ。このパンク修理キットが生まれたのは、スペアタイヤを積んでいるとクルマが重くなってしまい燃費にネガティブだからというのが建前的にいわれている理由だが、スペアタイヤを降ろすことでラゲッジスペースを有効活用できるなどユーザーメリットが大きいことも、パンク修理キットが増えた理由だろう。
とはいえ、昔ながらのスペアタイヤを求めるユーザーも多く、クルマによってはパンク修理キットからスペアタイヤに換えるオプションが用意されていることもある。パンク修理キットはちょっとした穴から空気が抜けているようなトラブルには対応できるが、タイヤが破裂(バースト)してしまうようなトラブルには、スペアタイヤでなければ対応できない。その意味で悪路に行くようなクルマではスペアタイヤを選ぶ必然性がある。