大幅に空気が抜けていると使えないことも!
スペアタイヤには二種類ある。ひとつは、純正装着されているものと同じサイズの、通称フルサイズと呼ばれるもの。もうひとつは、スペース効率を考えた薄型の緊急用タイヤで、テンパータイヤと呼ばれるものだ。いずれもトランクの奥や車両の床下、また背面などに積載されているが、気を付けなければいけないのはスペアタイヤのコンディションを保つこと。
タイヤの空気というのは、使っていなくてもわずかなすき間から日々抜けている。スペアタイヤを一度も使ったことなくとも気が付いたら使用できるレベルを下まわる空気圧まで抜けていたなんてこともある。少々空気圧が低いくらいであれば機能を果たすかもしれないが、大幅に空気が抜けていると、せっかく交換したのに車重を支えられずに、タイヤが潰れてしまうこともある。そうなっては、せっかくのスペアタイヤも役に立たたない。四輪の空気圧チェックはもちろんだが、スペアタイヤも折を見て空気圧を確かめておくと安心だ。
その際、フルサイズのスペアであれば規定の空気圧になるようにしたいし、テンパータイヤは概ね420kPaという高圧にしておく必要がある。おそらく、ほとんどのクルマでスペアタイヤの空気圧は、規定値より下がってしまっているだろう。ちゃんとした定期点検に出していると、点検時にテンパータイヤの空気圧を正規に整えていることもあるが、気が付いたときにはスペアタイヤを確認して、タイヤのひび割れや空気圧といった基本メンテナンスを行なっておきたい。