【ソニーにダイソン!】これだけ自動車メーカーがあるなかで今家電メーカーがクルマを開発するワケ (1/2ページ)

自動運転化を進めるためには電機産業の力を借りる必要がある

 家庭電化製品のメーカーが自動車産業に食い込んできているのは、クルマが電動化し、自動運転化しようとしているからだ。自動車メーカーや自動車部品メーカーにバッテリーは作れない(ただし、電機産業との合弁会社をトヨタも日産も設立した経験はある)。したがって、電機産業に依存するしかない。

 また、自動運転のためのセンサーも、自動車メーカー自らが作ることはできない。たとえば、運転支援のなかでも車線維持機能などにはカメラが不可欠であり、SONYはデジタルカメラの開発を通じて、ISO感度で40万というとてつもない画像センサーを開発した。それは逆光でも手前の暗い部分の認識ができ、その能力は人間の目を超えている。したがって、日の出や夕暮れで太陽光が眩しく、前方を確認しにくい状況でも、進行方向の様子を確認できる能力を持たせることができるのである。

 現状、たとえ運転支援や自動運転が実現できたとしても、人間が目で見づらい太陽光の眩しさや、降雨や降雪、霧などの悪条件でも、前方を認識できるカメラなどのセンサーが開発されていけば、より安全な自動運転車が実現できることになる。

 電気やセンサーを起点とした要素開発は、従来の自動車産業での部品メーカーを超えて進められることが望まれ、電機産業の力を借りずに前へ進むことはできない。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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