キープコンセプトに見えてこだわり満載! 新型スズキ・ハスラーのデザイナーにインタビュー (2/3ページ)

非常に手間をかけた2トーンカラーの塗り分け

──新型ハスラーはカラーリングがエクステリアもインテリアも個性的ですが、2トーンボディカラーの塗り分けを、生産工程ではどのように行っているのでしょうか?

 長田:塗り分けの位置が人の視点に近いところなので難しいですね。初代はなるべく粗が目に付きにくいよう工夫しているのですが、新型はそれを基準にしつつ、目印になるような溝を設けて階段形状にしています。塗り分けそのものはマスキングを手作業で行っていますね。

 新型では初めてリヤクウォーターウインドウを設定しましたので、それを囲むようにL字型にすることで、新型ハスラーの特徴を出しています。2トーンボディカラーは初代ハスラーが先鞭を付けて、そこから普及した経緯がありますので、今回はぜひ新しい形で2トーンを展開したいという想いは、初めからありましたね。

──内装色に関しては、新型では黒を強く訴求している印象がありますが、初代は非常に幅広いバリエーションを持っていましたよね。

 粒来:基本色は初代のデビュー当時も同じ黒で、パネルの色自体も同じような展開ですね。後からバリエーションを増やしていきました。

──新型のインテリアはバリエーションに幅を持たせるのが難しいデザインのように感じるのですが、新型でも初代にあったような癒やし系のバリエーションを展開するお考えはあるのでしょうか?

 粒来:今のところまだ予定はしていませんが、ご要望があればやっていきたいと思っています。カラーパネルの部分は色を変えられますから、そこで訴求していきたいですね。

──カラーパネルは今回3色が設定されていますが、理想を言えばボディ色全色欲しいところですよね。

 粒来:そうですね、本当は全部欲しいところですが(笑)。

──用品での展開はあるのでしょうか?

 粒来:はい、用品でもいくつかバリエーションを用意しましたので、お客さまのお好みに応じて選んでいただけるようになっています。

──ハスラーのユーザーは女性比率が高いとのことですが、女性は色に対するこだわりが非常に強いですよね。

 長田:東京モーターショーでは「可愛いね」と仰る女性が多く、何が可愛いのかを聞くと、四角いのが可愛いというんですね。シンプルな形は逆に主張が強くて響くのかなと。ジムニーも「可愛い」という女性が多いようですので、タフになったから男性寄りというわけではなく、女性にも受けるのではないかと期待しています。

──ジムニーはヘッドライトが丸くなりましたので、それもポイントかもしれませんよね。

 長田:そうですね。ハスラーは、新旧でヘッドライトのプロフィールはさほど変えていませんが、内部はポジションランプが昼間でも目立つよう、中央の色味を暗くしています。


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

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ホンダS2000(2003年式)
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