【ダンナさまは走りたい! 奥さまは足がほしい!!】相まみえない2人の願いを叶える稀少な使えるスポーツモデル5選 (1/2ページ)

走りも積載性もほしいという欲張りな夫婦にオススメなモデル

 クルマは走ってナンボでしょ、という男性に限って、クルマにはまったく興味がなかったり、AT限定免許しか持ってなかったり、高速道路は怖くて運転できない、なんて女性を伴侶とすることも少なくないですよね。お互いに、自分にはないものを持っているところに惹かれ合うものなのでしょうか。

 それはそれで良いことですが、困るのは「さぁ、我が家もクルマを買いましょう」となったときです。とくに都心部では一家に1台しか所有できないことも多いですから、夫婦で共用するとなると、たいていはどちらかが希望をガマンすることになりがちです。ダンナさまはワインディングを楽しめるようなスポーティなクルマが欲しいのに、買い物のアシが欲しいだけの奥さまは「そんなの私、運転できないわ」と突っぱねるわけです。とくに、マニュアル車なんかを候補に挙げた日には、「ハァ?」と呆れられる可能性大。

 そこで注目したいのは、AT車で比較的コンパクトサイズで誰でも運転しやすいのに、ちゃんと走ればメチャメチャ楽しくて、荷物もしっかり積めるという生活密着型のスポーツモデルたち。死んでもマニュアル車がいいという人は仕方ないですが、最近はAT車だからって操る楽しさが感じられないなんてことはないし、むしろ手もとのパドルシフトなんかでヒュンヒュンと小気味よくシフトチェンジできて、気分はF1レーサーなクルマも多いのです。スポーツモデルはマニュアルトランスミッションじゃなきゃ、という古臭い固定概念さえ捨てれば、奥様の希望も叶えつつ、休日が待ち遠しくなるようなクルマを手に入れることも可能になるのです。

1)トヨタ・ヤリス

 まず1台目のオススメは、もう間もなく発売になる、トヨタのヴィッツ改め新型ヤリス。もちろん、走り好きならWRCを闘うために特別装備が山盛りのGRヤリスが欲しいところですが、そちらは6速MTだし、見るからに玄人っぽい内外装で奥様には顔をしかめられることでしょう。でも、通常のヤリスだって十分に走りを突き詰めたモデルになっているのでご安心を。

 エンジンは1リッターと1.5リッターのガソリン、1.5リッターのハイブリッドがあるのですが、操る楽しさをもっとも優先するなら、1リッターモデルがオススメです。素直なハンドリング、目一杯使って走り抜ける高揚感は、このクラス随一の座を奪還したと言っていいでしょう。奥様にとっても、コンパクトで運転しやすいし維持費もリーズナブルだし、満足度は高いはずです。

2)日産ノートe-POWERニスモ

 次に同じくコンパクトカーで検討するなら、エンジンを発電用のみに搭載してモーターで駆動するという、未来の走りの楽しさをもたらしてくれる、日産ノートe-POWERニスモはいかがでしょう。こちらは日産のモータースポーツDNAを色濃く反映したNISMOのチューニングが施してありながら、見た目はとってもさりげないスポーティさで、奥様が普段の買い物などに使うにも抵抗ナシ。そこがいいですよね。

 ただし、走りのほうは話題のワンペダル走行、e-Pedalで新たな世界観が感じられ、0km/hからフルトルクを発生するモーターならではの爆発的な加速にはびっくり仰天。たちまち病みつきになるはずです。もともとノートは、見た目よりずっと広くて快適な後席や、フロアを二段階に変えられる使い勝手のいいラゲッジをもつことから、ファミリーで使ってもなんの文句もありません。これならきっと、夫婦の希望を両立してくれると思います。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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