5ナンバーサイズにも続々と安全装備付きのモデルが登場!
2)ダイハツ・ロッキー
つぎはダイハツのロッキーだ。5ナンバーサイズのクロスオーバーモデルとして登場したロッキーは、全グレードにダイハツ自慢の最新版スマートアシストを標準装備。自動ブレーキは歩行者対応で、コーナーセンサー、ブレーキ制御付き前後誤発進抑制機能まで完備。ブラインドスポットモニターや、駐車場からバックで出るときなどに有効なリヤクロストラフィックサポートも用意されるから(Lを除く)、すべてが付いていれば、ほぼ完ぺきな先進運転支援機能搭載車となる。
クロスオーバーSUVだからシート位置が高く、高齢者だと乗り降りしにくいと思うかもしれないが、じつは、シート位置が低いクルマより、腰の移動量が少なく乗り降りできたりするのだ。
さらに、ダイハツコネクト(要スマホ)によるつながる安心も利用できる。オペレーターによる事故対応サポートのほか、ここが重要なのだが、車両の出発、帰宅、トラブル、走行エリアを、見守り者にメールで知らせてくれる機能まであるのだから、高齢の両親の運転が心配な家族も安心である。ちなみに、それらのつながる機能はスマホが必要なのだが、ダイハツ・ロッキーには車内Wi-Fi機能もあり、スマホの契約データ量が少なくても気にすることなく利用できるのだからうれしい。
そんなダイハツ・ロッキーはXグレードの2WDが約184万円。RAV4のベース4WDでもあるダイナミックトルクコントロール4WDを用いた4WDを選んでも約194万円である。2WD、4WDを問わず、最低地上高が185mmというのも、雪国のユーザーにとっては朗報だろう。
3)トヨタ・ライズ
ダイハツ・ロッキーの兄弟車が、2019年12月の新車販売台数で、カローラに次ぐ2位となった、現在、納期待ち3カ月という大人気のトヨタ・ライズ。基本部分、先進運転支援機能はロッキーと同じで(Xグレードを除く)、T-コネクトナビによるオペレーターサービスも利用できる。日々の生活にオールロード性能が必要な高齢者には、ダイハツ・ロッキー同様、100万円台で買える最善の1台と言っていい。ただし、車内Wi-Fi機能はない。
4)スズキ・クロスビー
5ナンバーサイズのクルマでも、全幅が規格ギリギリの1695mmではなく、1670mmとナローで、より運転のしやすさを実感できるクロスオーバーモデルが、HYBRID MX グレードで179万8500円というスズキのクロスビー。ロッキー&ライズ同様に、高めの運転席は、じつは高齢者でも乗り降りがしやすいメリットがある。
10万8900円のオプション(設定車)となるスズキセーフティーサポートパッケージを付けるのが前提だが、デュアルセンサーブレーキサポートと呼ばれる歩行者対応の自動ブレーキはもちろん、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、誤発進抑制機能、後退時ブレーキサポートなどが搭載され、先進運転支援機能と、最低地上高180mmのオールロード性能の両方が手に入る、扱いやすさ抜群のクロスオーバーモデルである。リヤトラフィックアラートやブラインドスポットモニターは用意されないものの、価格と安心・安全機能のバランスは見事と言っていい。
5)マツダMAZDA2
高齢になってもオシャレで、若々しさを保つため、ファッショナブルなコンパクトカーに乗りたい……という高齢者にお薦めなのが、MAZDA2(旧デミオ)。アドバンスドブレーキサポートと呼ばれる衝突被害軽減ブレーキは、昼間はもちろん、夜間歩行者にも対応。前後誤発進抑制装置、後退時ブレーキサポート、さらに、このクラスではほぼ唯一となる、後方から接近するクルマを検知してくれるブラインドスポットモニターまで標準装備。15S PROACTIVEなら約169万円という身近な価格でもある。
ただし、前席優先のカップル向けのパッケージ、室内空間なので、ひとり、もしくはふたりで乗ることがほとんどという人、さらにブラインドスポットモニターが標準装備されるため、高速走行する機会も多いという高齢者にお薦めしたい。なお、マツダはMAZDA3、CX-30からオペレーターサービスも用意されるようになっていて、今後、MAZDA2でも利用できるようになる可能性がある(個人の期待ですが)。
こうして、高齢の両親に乗ってもらいたい、100万円台で手に入る、最先端の安全・安心性能を備えたクルマをピックアップしていくと、高齢でなくてもすこぶる魅力的に感じてしまうのは、ボクだけでしょうか……。