【現代のクルマは本当にエコなのか?】30年前といまのクルマの燃費はどれぐらい違うのかを6車種で比較!  (2/2ページ)

環境的には向上したが燃料支出はあまり変化なし!?

4)SUV(トヨタ・ランドクルーザー)

 高級SUVの代名詞であるランドクルーザー。1998年に登場した100系のVXは235馬力を発生する2UZ-FE型エンジンを搭載し、ミッションは4速AT、車両重量は2400kgで、モード燃費は6.1km/Lだった。

 現行モデルのZXは318馬力を発生する1UR-FE型エンジンを搭載し、ミッションは6速AT、車両重量は2690kgで、モード燃費は6.7km/Lとなる。

 エンジンはどちらも4.6リッターV8となるが、大きくパワーアップされつつも多段化されたATなどで現行モデルのほうが燃費がいいという結果になった。

5)スポーツカー(マツダ・ロードスター)

 世界最量販のオープン2シーターであるロードスター。1998年に登場した2代目モデルの標準車は125馬力を発生するB6-ZE〔RS〕型エンジンを搭載し、ミッションは5速MT、車両重量は1010kgで、モード燃費は14.8km/Lだった。

 現行モデルのSは、132馬力を発生するP5-VP〔RS〕型エンジンを搭載し、ミッションは6速MT、車両重量は990kgでモード燃費は16.8km/Lとなる。

 現行モデルのほうが軽量という稀有な例であるが、6速MTとも相まってWLTCモード燃費でも数値を上まわっている。現行モデルはハイオク仕様となるが、それを考慮しても燃料コストは低いと言えそうだ。

6)フラッグシップセダン(ホンダ・レジェンド)

 最後はホンダのフラッグシップセダンのレジェンド。1996年に登場した3世代目モデルのエクスクルーシブは、215馬力を発生するC35A型エンジンを搭載し、ミッションは4速AT、車両重量は1620kgで、モード燃費は8.7km/Lだった。

 現行モデルは314馬力を発生するJNB型エンジンと、48馬力を発生するH2型モーターをフロントに、37馬力を発生するH3型モーターをリヤに2基搭載した3モーターハイブリッドで、ミッションは7速AT、車両重量は1990kg、モード燃費は16.4km/Lとなる。

 もはやメカニズム的にはまったくの別モノとなってしまったレジェンドだが、その恩恵か大パワーかつAWDとなりながらも燃費性能は倍近くと格段の進歩を見せている。

 このように、およそ20年の間にガソリン価格は1.5倍となったものの、各車種の燃費性能も1.5倍前後に向上したモデルもあり、相対的に燃料代の出費額は変わっていないようにも思える。とはいえ車両価格はさまざまな安全装備の標準化などもあって上昇してしまっているのだが……。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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愛車
日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
趣味
長距離ドライブ
好きな有名人
ザ・リーサルウェポンズ

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