【納期4カ月待ちと注目度は抜群だが弱点は?】アルヴェル超えの超上級LLサイズミニバン「トヨタ・グランエース」は成功なるか (1/2ページ)

3列目まで快適に移動することができるLサイズミニバン

 2019年に発売された新型車のなかで、とくに個性的な車種が上級Lサイズミニバンのトヨタ・グランエースだ。海外版ハイエースをベースに開発され、3列シートと4列シートの仕様がある。

 まずボディサイズに注目したい。全長は5300mm、全幅は1970mm、全高は1990mmに達する。VIPセダンのトヨタ・センチュリーよりも大きく、全幅と全高は約2mだから、国産乗用車では異例の大きさだ。

 車内も広く、3列シートのプレミアムは、アルファード&ヴェルファイアの2列目と同様のエグゼクティブパワーシートを2/3列目の両方に採用した。ここがグランエースにとって、一番のセールスポイントになる。アルファード&ヴェルファイアも豪華なLサイズミニバンだが、特等席は2列目だけだ。3列目は左右に跳ね上げて折り畳めるから、背もたれと座面は薄く、座り心地も良くない。床と座面の間隔も乏しく、足を前方へ投げ出す座り方になってしまう。

 従ってアルファード&ヴェルファイアで快適に乗車できるのは4名までだが、グランエースプレミアムなら、3列目も2列目と同様の作りだから乗車定員の6名全員が快適に移動できる。これまでは快適性を重視すると2台に分乗しなければならなかった人数が1台で移動できるため、用途によっては高効率で経済的でもある。

 その半面、グランエースにも欠点がある。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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