ライズXはベーシックだがロッキーXは中級グレード
2019年11月に発売されたコンパクトSUVのダイハツ・ロッキー&トヨタ・ライズが堅調に売れている。開発と生産はダイハツが行うからライズはOEM車だが、トヨタの全店(約4900店舗)が扱うこともあり、販売ランキングの上位に食い込んだ。ロッキーもダイハツが扱う小型車では珍しく、CMを活発に放送しており、中堅水準の売れ行きとなった。
そこで購入を考えると、悩ましいのがロッキーとライズの選択だ。基本的には同じクルマだが、装備の一部と価格が異なる。とくにわかりにくいのは、両車が同じグレード名を採用しながら、グレードの位置付けと価格が違うことだろう。装備と価格が似ているグレード同士を組み合わせると、以下のようになる。
ロッキー&ライズのグレード構成(価格は4WD)
・ベーシック:ロッキーL(194万4800円)&ライズX・S(198万4800円)
・中級:ロッキーX(208万6700円)&ライズG(213万3700円)
・上級:ロッキーG(222万4200円)&ライズZ(228万2200円)
XやGという同じグレード名を使っても、ライズXはベーシックでロッキーXは中級になる。ライズGは中級で、ロッキーGは上級に位置するのだ。OEM車の場合、価格やグレード名は供給を受ける側が決める。互いに干渉しないから上記のようになっても構わないが、ユーザーから見るとロッキーとライズを比べにくい。
また装備内容を確認しないで単純にGグレード同士を比べると、ライズのほうが安いと誤解されやすい。結果的にトヨタにとって有利になった。2WDと4WDの価格差は、装備が似ているグレードで比べると同額だ。ロッキーXとライズGであれば、両車ともに4WDが2WDに比べて23万8700円高い。