両者ポルシェの厳しい条件をクリアし純正採用される
ビルシュタイン製のショックアブソーバーだとかブレンボ社製ブレーキシステムとか、その名前はよく聞くが、実際に何が違うのか、多くの人はその真実を知らないままでいるのではないか。
ビルシュタイン社はドイツのエンネペタルに本社を置き1954年に創業した自動車用ショックアブソーバーのメーカー。いわゆる部品サプライヤーだ。ドイツ国内のサプライヤーとして発進したので、納入先はメルセデス・ベンツやポルシェとなる。そんな高性能なブランドに純正採用されていることで世界的にその名を知られるようになっていったわけだ。
とくにポルシェに純正採用されたという意義は大きい。ポルシェの純正採用を獲得するには同社の厳しい採用条件をクリアしなければならないからだ。数値的性能だけでなくテストドライバーの感応評価にも応える必要があり、通常のサプライヤーには対応できないことだった。
一方、ブレンボ社はどうだろう。ブレンボはブレーキシステムの会社として知られている。近年とくに国産車にもブレンボのブレーキキャリパーが純正装着される例が増えていて、高性能ブレーキシステムのイメージを確立しているといえるだろう。
ブレンボ社はイタリアに本拠を置くディスクブレーキメーカーとして1961年に創業を開始する。イタリアのブレーキサプライヤーとしてアルファ・ロメオやフェラーリといったスポーツブランドに採用され知名度を上げていくが、1980年代に純正採用に厳しいポルシェに採用されたことで一気に技術力の高さを示し始めた。
ではビルシュタインのショックアブソーバーやブレンボのブレーキシステムがどのように優れているのかを解説しよう。