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【ほかの職業よりも圧倒的に高い平均年齢】タクシードライバーの高齢化に問題はないのか (2/2ページ)

【ほかの職業よりも圧倒的に高い平均年齢】タクシードライバーの高齢化に問題はないのか

クルマ離れによりタクシーのニーズは増えている

 代表的な職業ドライバーといえば、タクシードライバーを思い浮かべる人も多いでしょう。そして、タクシードライバーの高齢化が進んでいるという実感もあるのではないでしょうか。実際、東京都のタクシードライバーの平均年齢は58.2歳(2018年度)となっているのです。それでも、ここ数年は若返りが進んでいる状況で、タクシードライバーの高齢化問題は解決に向かっているように見えます。とはいえ、ほかの職業と比べると平均年齢が高いのは間違いありません。

 ちなみに総務省統計局が発表(https://www.stat.go.jp/data/nihon/19.html)している「主要職種別平均年齢」によるとタクシードライバーは59.4歳で、この統計でピックアップしている職種のなかではもっとも平均年齢が高くなっています。たとえば、ほかの職種の数字をみるとシステムエンジニアが38.5歳、自動車整備工が36.8歳、営業バス運転者が49.9歳といった具合。大学教授でさえ57.6歳ですから、タクシードライバーの平均年齢がいかに高いか理解できるでしょう。

 もっとも、タクシードライバーはベテランになれば個人タクシーという選択肢もあるほか、タクシー会社で働くにしても契約社員的な立場で、運転できる限りは続けることができる仕事です。実質的に定年退職がないといえますから、その意味では定年があるようなほかの職種と平均年齢を比較することはナンセンスともいえましょう。

 さらにクルマ離れが叫ばれるなか、職業ドライバーになろうという人材(運転免許保持者)も減っている傾向にあります。一方で、クルマ離れということはタクシーの利用客は増えていますから、ニーズは増えています。

 そうした状況からタクシードライバーは稼げる仕事になっているのです。実際、リーマンショック後には350万円程度だった平均年収は、いまでは470万円ほどに上昇しているといわれています。もちろん、稼ぎには個人差もありますが、最近ではAIを利用することで乗客がつかまりやすい場所や時間帯をドライバーに知らせる支援システムなども生まれ、ベテランだけが稼げるという状況ではなくなっています。時代は変わっているのです。

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