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【試乗】走りの質感を高めたスバル・インプレッサ&XV! 運転する愉しみをもっと体感できる熟成ぶりに納得 (2/2ページ)

【試乗】走りの質感を高めたスバル・インプレッサ&XV! 運転する愉しみをもっと体感できる熟成ぶりに納得

動き出しからわかるハンドリングの良さ

 スバル初のSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)や、国産車初の歩行者保護エアバッグ採用など、革新的な進化を遂げて2016年に登場した5代目インプレッサ。高すぎないボディフォルムで都会的な雰囲気を持ちつつ、スバルらしい走破性を兼ね備え、2017年に2代目となったSUBARU XV。どちらも現在、フォレスターと並んで人気の国内主力モデルです。

 そんな2モデルが2019年10月に改良を受け、さらに進化して登場しました。とくにインプレッサは、デザインやサスペンション改良、先進安全装備の拡充と、なかなかトキメく内容です。さっそく、都心から横浜みなとみらいまで、一般道と首都高速道路で試乗してみました。

 デザインは、一見すると「どこかが新しいけど、どこが変わったの?」と首を傾げてしまう感じ。でも旧モデルと比べてみれば一目瞭然、艶やかな面が強調されて洗練され、より低くワイドな印象を与えるフロントマスク。ヘッドライトにはアダプティブドライビングビームが新採用されて、先進的な雰囲気も増しています。そして、ホイールデザインが一新され、止まっていても躍動感がアップ。17インチと18インチでそれぞれ新デザインになりました。

 そして室内に入ると、インテリアはさらによくよく見ないと変更に気づきにくいものの、ダッシュボード中央のメーターナセルが革張りになっていたり、センターパネルにピアノブラックが採用されていたりと、全体的に上質感が高まっています。試乗車のグレードはインプレッサSPORTの2.0i-S Eyedight。スタートボタンを押すと、水平対向のボクサーエンジンが穏やかに動き始めました。

 駐車場から車道へ出る際の段差ですでに、乗り越え方がしっとりとしているように感じます。手のひらに吸い付くようなステアリングの感触も心地よく、期待を高めつつ首都高の入り口へ。今回は、サスペンション以外に大きな改良はないとのことですが、40〜50km/hで走っていても、なんとなく直進安定性がさらによくなり、カーブを曲がる際にも低重心感が強まっているような? いや、気のせいか? などと思いつつ、首都高に入って周囲の流れに合わせて少し速度を上げていくと、やはりしっかりと路面を捉えてカーブでもフラット感を保ってくれる感覚や、路面の継ぎ目を乗り越える際にもゴトンッとくることなく、しなやかに越えていく乗り味など、明らかに進化していると感じます。

 よくよく聞けば、じつは今回の改良にあたり、重視したのは「誰もが日常で感じられる走りの楽しさ」。これまでも、インプレッサは意のままに操れることを重視してきましたが、さらにそこを突き詰めるために、STI社の開発者にもチームに加わってもらったそう。ロールが少なくリニアに反応する操作性や、ステアリングの応答性にもこだわり、WRXまではいかずとも、それに近づけるよう再設定したというのです。

 そのため決して高いスピードを出したり、カーブを攻めたりしているわけではないのに、とてもキビキビとして思うように動いてくれる、爽快かつ上質な走りが感じられたというわけです。

 試乗の途中で、特設会場にてSTI社がダンパーチューニングのみを施したというインプレッサでパイロンスラロームにトライ。もうそれは、どうしてこんなに思い通りに向きを変えてくれるのか、と驚くほどで、ボディ全体のカタマリ感がギュギュッと凝縮されたようで、とても愉しく走ることができました。

 さらに、今回の改良のアナウンスにはなかったのですが、なんだかシートの座り心地がよくなったような? と思って聞いてみると、シートの骨格や中身に変更はないのですが、表皮を変えたとのこと。デザイナーの磯村さん曰く、表皮を変えただけでも身体への感触が変わるため、座り心地が変わったかのように感じられるのだということでした。

 こうして、ひと目見ただけではなかなか気がつかない細やかな部分をコツコツと突き詰め、完成したのが新しいインプレッサ。室内の広さや荷室の使い勝手にはもともと定評があり、最新のアイサイト・ツーリングアシストが全車に標準装備となったことも、大きな魅力アップですね。北米仕様にはアイボリーのインテリアがあるのですが、国内向けはカラーがブラック系のみなので、もう少し華やかで女性がトキメくようなインテリアカラーが欲しい、という希望はあるものの、このクラスで最小回転半径が5.3mと扱いやすく、女性や初心者にもさらにオススメできるクルマになっていると感じました。

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