近い将来「売れなくても並べる」は通用しなくなる
高級車市場でも、日本では売れないことは分かっているのに……、というクルマは多い。ホンダのレジェントや、日産のスカイラインである。それぞれ、アメリカではアキュラRLXとインフィニティQ50である。
アキュラもインフィニティも、アメリカ生まれの日系ブランドであり、日本でのブランド展開についてホンダと日産それぞれの社内でこれまで何度も協議されたが、日本市場の特性を考慮して実現していない。この2モデルについても、ディーラーから既存ユーザーの乗り換え需要として継続の要望が強く、北米向けに開発されたにも関わらず、日本市場での販売となっている。
こうしたディーラー要望重視の販売計画だが、近いうちに大きく変わる可能性がある。トヨタが2020年5月に実施する全店舗全車種併売をきっかけとするディーラー再編。その影響は他メーカーにも及ぶことが確実。そうなると、日本では売れないことはわかっているのに……、という文脈は通用しなくなる可能性がある。