【昔のスポーツカーのほうがカッコイイとの声続出!】低いロングノーズのクルマが消えたワケ (1/2ページ)

シャープなデザインが減ったのは「歩行者頭部保護基準」の影響

「最近、カッコいいクルマが減ったよな~」「大体にして、ボンネット高が高すぎる」「顔の面積が広く、ドヤ顔のクルマが増えてきた」とボンネットのカタチに不満を持っている人は少なくない。

 クレオパトラの鼻から、ロケット、飛行機、スーパーカー、新幹線に至るまで、美しいもの、カッコいいもの、速そうに見えるものは、みんな「鼻先を高くシャープに整える」という共通項がある。

 なのにどうして鼻ペチャでボンネットが高いクルマばかりになったのか。これは、2004年に国土交通省が導入した新しい「歩行者頭部保護基準」の影響によるものと考えていい。

 この「歩行者頭部保護基準」というのは、頭部を模した測定機器(頭部インパクタ)を自動車のボンネット上の数箇所にぶつけ、頭部インパクタが受ける衝撃を測定し、その結果から合否を判定するというもの。これをクリアするためには、ボンネットとエンジンの間にある程度のクリアランスを設ける必要があり、そのためにどのクルマも不自然なほどボンネットが高くなってしまったというわけ。

 では、この「歩行者頭部保護基準」をクリアしながら、みんなが大好きなスラントノーズを復活させる方法はないのだろうか? じつは安全性の問題はあるにせよ、法律で「乗用車のボンネット高は何ミリまで」と決まっているわけではないので、鋭い鼻先を持ったクルマを作る道は残されている。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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