【面倒でもこまめに脱着しなきゃダメ?】タイヤチェーンを装着したままアスファルトを走ってもいい距離と条件とは (2/2ページ)

乾燥路を走るなら非金属チェーンがおすすめ

 どうしてもチェーンを装着した乾燥路を走る場合は、30km/h以下で徐行し、ときどき緩みがないかチェック・増し締めすること(一部に増し締め不要の製品もある)。ただ、乾燥路を30km/h以下で走るのは、周囲のクルマにも迷惑なので、高速道路でも長いトンネルの中は基本的にタイヤチェーンを外して走行することになっている。雪のない道を、金属チェーンで走るのはNGだと思っておいた方がいい。

 もし、乾燥路と雪道が混在しているルートを走るのなら、ゴムなどの非金属チェーンで走るのがおすすめ。ゴムや樹脂製の非金属チェーンなら、振動や騒音も小さく、許容スピードも50km/hが上限となる。増し締めも不要なタイプが多い。ただ、非金属チェーンも決して乾燥路が得意というわけではないので、速度はできるだけ控えめに。

 非金属チェーンの耐久性は、日本自動車交通安全用品協会の認定品で、600kmが目安。このうち30%=180kmぐらいが、雪の少ない道を想定しているとされている。話題の布製チェーンも、制限速度は50㎞/h程度となっているが、これは非常脱出用みたいなものなので、乾燥路はもちろん、雪道も長距離を走るのは適さない。

 またチェーンはトータルの走行距離、年数、メンテナンスで寿命が大きく変わるので、酷使されたチェーンで乾燥路を走るのは、切れたりするトラブルの原因になるので厳禁。なお、一見雪がないように見えても、外気が+3度以下になると、路面が凍結している可能性があるので、少しぐらい路面が乾いていても、早めにチェーンを外すのは危険。振動や騒音、チェーンの寿命を犠牲にしても、速度を落として路面の状態が本当によくなるまでは、(少しでも雪のあるラインを選んで!?)チェーンを装着したまま走るようにしよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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