その場で違反として検挙するのは難しいが……
また、道路交通法にも、「道路における禁止行為等」として、「石、ガラスびん、金属片その他道路上の人若しくは車両等を損傷するおそれのある物件を投げ、又は発射すること」「前号に掲げるもののほか、道路において進行中の車両等から物件を投げること」と明記されている(道路交通法第五章「道路の使用等」第七六条)。
裸火であるタバコの灰は、“人若しくは車両等を損傷するおそれのある物件”に当てはまるので、違反者は5万円以下の罰金だ。
さらに軽犯罪法にも、「公共の利益に反してみだりにごみ、鳥獣の死体その他の汚物又は廃物を棄てた者」は拘留又は科料に処するとあり、刑事施設への拘置1日以上30日未満、罰金1000円以上1万円未満となっている。(軽犯罪法第1条 第27号)
とはいえ「現行犯でなければなかなか取り締まられないのでは?」と思うかもしれないが、諦めてはいけない。誰かが怪我や火傷、そのほかの被害を被る前に、ドライブレコーダーなどで現場をしっかり録画できたときは、警察などに届けてみよう。
違反切符を切るかどうかは別として、クルマの所有者や運転者がわかれば、電話などで注意してもらうことぐらいはできるはず。
タバコを全面禁止にしろとまでは言いたくはないが、2020年の東京オリンピックに合わせ、国内のタバコをめぐる規制は一段と強くなっていく。そうしたなか、喫煙者の肩身を狭くしているのは、なによりマナーの悪い喫煙者だということを強く自覚してもらいたい。