マツダCX-8はしっかり使える3列目席を備える!
とはいえ、どうしてもSUVの3列シート仕様が欲しい……というなら、国産SUVであればマツダCX-8を薦める。全長4900mm、全幅1840mm、全高1730mm、ホイールベース2930mmという、大柄なアメリカンサイズ!? のSUVだが、2018年3列シートSUV販売台数No.1というだけあり、じつはしっかり使える3列目席を備えているのだ。
具体的には、3列目席の乗降は2列目席ウォークインによる最小間口190mm、2列目セパレートシートの2〜3列スルー幅225mmの2ウェイの乗車方法があり、とにかくリヤドアが巨大で(それゆえ、狭い駐車スペースでドアを全開にするのは困難!?)、リヤドア部分のステップ高はSUVだけに480mmと高めなものの、3列目席の乗降はまずまず快適なのである。
着座すれば、身長172cmの筆者で頭上に80mmはともかく、ひざまわりには、2列目席のひざまわりスペースを180mm(最大250mm)にセットした場合、120mmを確保。シートサイズも座面長450mm、シート幅1100mm、シートバック高620mmと、かなり立派。とくに背もたれのサイズがたっぷりしていて、かけ心地がよい。さらにフロアからシート先端までの高さ=ヒール段差は、一般的なセダンの後席並みと言える340mmもあり、ほぼフラットなフロア形状と合わせて、かなり自然な姿勢で乗車できるのである。
そう、国産SUVで3列目席に大切な友人や家族を躊躇なく招き入れることができ、ロングドライブをこなせるのはズバリ、CX-8ぐらいのものなのである。
もちろん、3列目席はめったに使わない、でも何かのときにあったほうが便利そう、乗せるのは小さな子供だけ……というなら、CR-V、レクサスRXを推奨。レクサスRX450hL 3列目席には、片側だけだが、エアコン吹きだし口も用意されている。
最後に本格SUVの走破性を持ちながら、広大で快適な3列目席を持ち、両側スライドドアまで備えているクルマを紹介したい。それは三菱デリカD:5の新型クリーンディーゼルモデル。それってミニバンでしょ……という声が聞こえてきそうだが、確かにパッケージングは3列シートミニバンながら、プラットフォームはアウトランダーと共用で、走破性は本格SUVそのもの。デビュー前にパリ・ダカールラリーを並走車として走り抜いた伝説すらあるほどだ。
その3列目席は、乗降間口330mm、身長172cmの筆者で頭上に100mmはともかく、ひざまわりスペースは最小195mm、最大260mmに達する。シートサイズは座面長490mm、シート幅1180mm、シートバック高570mmと、大人2人の着座でも十分なサイズ。本格SUVの性能と走破性、3列目席を含むミニバンの居住空間を併せ持つのがデリカD:5であり、3列目席を常用する人にとって、ある意味、これぞベスト! な本格SUVでもあるのだ。特別参加として、3列シートSUV選びの候補に挙げるのはいかがだろうか?