1日をとおして確実なスキルアップを実感!
このプログラムも私がトップバッター! 中谷さんから「1位を取ってこい!」という使命を受けた私は、少しでもいいところを見せようと勢いよくスタート。しかし、その気合いは空回りし、向きを変えたとき眼前に飛び込んできた夕日を直視し、コースを間違えてしまう痛恨のミス。1回目のチャレンジは記録なしの失格となってしまった。
実際に運転してみるとA 45は車重が軽く、ドライバーの思いどおり軽快に走ることができる。順番を待っている間に何度もコースを反芻し、迎えた2度目のチャレンジ。スラロームエリアに置かれたパイロンを数えながら、今度こそ間違えずにコースをなぞっていく。そして出たタイムは29秒。なんとか20秒台には食いこめたが、ほかの参加者との差はかなりあった。
最後の走行を待つ間は他の参加者の走りを見ながら、ブレーキを踏むタイミングなどを確認。そして、いよいよラスト。タイムこそ読み上げられなかったものの、片岡さんからは「だいぶ慣れてきたみたいですね」とのコメントをもらえた。少しタイムは上がったようだが、悔しさの残るレースとなった。
あっという間に陽も傾き、ついに閉会式を迎えた。朝から1日中走りっぱなしだったが、不思議と疲労は感じず、むしろ清々しい気分だ。まずはジムカーナの表彰式が開かれた。それぞれのグループの優勝者が出したタイムはプロドライバーと大差ない22~23秒台! 優勝商品はF1の公式シャンパンとして提供されている「CHAMPAGNE CARBON」。カーボンファイバーでできたボトルに入れられた、世界でもっともプライスレスな(値段を付けられない)シャンパンとして著名人に愛されているという。クルマと同じくらいお酒が好きな私としては、これはかなり悔しかった。
それぞれのインストラクターから総評が述べられた。アカデミーを統括するレンガーさんは「AMGドライビングアカデミーは『World Fastest Family(世界最速のファミリー)』というスローガンを持っています。参加者の皆さん、私たちのファミリーにようこそ! このプログラムを通じて、たくさんのドライビングテクニックを学んでもらえたと思います。AMGカーにはさまざまな機能が搭載れています。今日学んでもらった機能を上手に使えるように慣れてもらいたいです。また今回伝えたテクニックを使うのは、ドライバーの皆さんです。ぜひ正しいテクニックの使い方を覚えていってください」とコメントした。
また、中谷さんからは「アカデミーを日本で開催するようになってだいぶ経ちますが、大きな事故は一度もありません。年々クルマの性能が上がる一方で、開催は年に1回。短い時間で乗りこなすのは難しいと思いますが、AMGの性能を味わってもらいながら、安全にプログラムを遂行することができました。来年登場するクルマを楽しみにしながら、また参加してもらいたいです。ベーシックプログラムを受けた人はぜひアドバンスドプログラムを受けてください」とメッセージが伝えられた。
今回私が担当してもらった片岡さんは「1日を通して、参加者の皆さんのスキルが成長していることが感じられました。またプログラムを通じて制御の素晴らしさ、安全性を感じてもらえたのではないでしょうか。クルマの進化とともに、ドライバーも進化することで、運転の楽しさの質はより高まっていくと思います。制御を有効活用しつつ、カーライフを楽しんでください」とコメント。最後には一人ひとりに修了証が手渡される。私も片岡さんから修了証を受け取り、世界最速のファミリーの一員に! 大満足の1日となった。
AMGドライビングアカデミーは、ホームページや販売店などで告知しており、AMGオーナーではなくても申し込みが可能。私のようなサーキット走行を全開で走るのは初めてという人でも気軽に参加することができる。また、ベーシックトレーニングの修了証を持っている人であれば、アドバンスドトレーニングにステップアップすることや、世界中で開かれているベーシックトレーニング修了者を対象としたコースも受けられる。
公道とは異なるハードな運転体験ができるこのトレーニングでは、技術や性能の特性を学ぶだけではなく、最新モデルを多数乗り比べることもできる。AMGに乗っているけれど、自分のクルマでサーキットを走るのは怖いという人や、AMGに乗ってみたい、新型モデルの性能を確かめたい、という人にオススメのAMGドライビングアカデミー。気になった人はぜひ、公式ホームページでチェックしてほしい。
https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/mercedes-benz-cars/mercedes-amg/amg-circuit-event.module.html