いまのクルマにターボタイマーは原則不要
いまとなっては、ちょっと懐かしい響きに聞こえるターボタイマー。毎分10~16万回転という高回転と高温に晒されるターボチャージャーのローターシャフト(軸)の焼き付き等を防ぐため、イグニッションキーをオフにしても、数分間アイドリングを続け、軸受け部分にオイルを供給し続けるというのが、ターボタイマーの役割だった。
80年代の後半から90年代初頭のターボ車、とくにチューニングカーには、このターボタイマーをつけるのが流行ったが、いまのクルマではほとんど見かけなくなってしまった……。ということは、いまのクルマにターボタイマーは不要ということでいいのだろうか?
結論からいうと、いまのクルマにターボタイマーはほとんどいらない。理由はいくつかあるが、かつてのターボチャージャーは、ローターシャフトをエンジンオイルでフローティングさせ、オイルで潤滑&支持させるタイプが主流だったので、エンジンを止めてオイルの供給が止まると軸受け部分が焼付く可能性があったので、走行後すぐにエンジンを止めたりせず、アフターアイドリングが必要とされた。
ところがいまのターボチャージャーの軸受けは、ボールベアリングが主流。オイルにそれほど頼る必要がなくなってきている。またターボの材質自体もよくなっているし、精度も向上。熱に強い材質も使っているし、冷却もオイルだけでなく水冷を併用しているので、ターボの耐久性はグッと上がっている。