元走り屋オヤジ御用達! スポーツカー顔負けの400馬力オーバー激速セダン5選 (2/2ページ)

日産GT-R NISMOを超える高出力エンジンのセダンもある!

3)アウディA8 60 TFSI quattro
460馬力338kW)/5500rpm・660Nm/1800-4500rpm】

 レクサスLS500の属するフラッグシップサルーンのカテゴリーには400馬力を超えるモデルは少なくない。たとえばアウディの4ドアセダンにおけるトップモデル「A8」に用意される60 TFSI quattroのエンジンは総排気量3996ccのV8ターボ。その最高出力は460馬力を誇る。トランスミッションは8速ATのTiptronic、駆動方式は当然4WDだ。

 駆動トルクは前40:後60の配分を基本に、前70:後30~前15:後85の範囲でアクティブにコントロールするものになっている。48Vのマイルドハイブリッドが組み合わせられているのもアウディのイメージにぴったりで、洗練された知性を感じさせる。

4)メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+
612馬力(450kW)/5750-6500rpm・850Nm/2500-4500rpm】

 標準ラインアップにプラスしたハイパフォーマンス仕様というのは各ブランドが用意しているが、その代表格といえるのがメルセデスのAMGだろう。Eクラスには3種類のAMGが設定されるが、そのトップグレードがE63 S 4MATIC+。その心臓部は総排気量3982ccのV8で、二つのターボチャージャーはバンク間という最短距離の位置に置かれている。インタークーラーは空冷式、最高出力は驚異的な612馬力となっている。こうなると後輪駆動で受け止めるのは難しく、9速ATを介して四輪に駆動力が分配されている。そのATはトルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを使うことでダイレクト感を高めたAMG専用ユニットだ。

 とはいえ、燃費性能へのニーズも応えるために低負荷時の気筒休止機能も備わっているのも現代的。ちなみに、EクラスのAMGには3種類あると書いたが3リッター直6ターボの最高出力は435馬力で、ローパワー版のV8エンジンは571馬力。どれを選んでも400馬力オーバーのハイパフォーマンスが楽しめる。

5)キャデラックCTS-V
649馬力477kW)/6400rpm・855Nm/3600rpm】

 ゼネラルモーターズのキャデラック・ブランドでは車名の最後に「V」が加えられているのがハイパフォーマンスモデルだ。日本に正規導入されているCTS-Vは、いかにもアメリカ車らしい総排気量6156ccのV8“OHV”スーパーチャージャーエンジンを搭載。649馬力の最高出力を、8速ATを介して後輪だけで駆動するという漢気溢れるプロフィールも、マッスル感あふれるもの。

 カーボン製のエンジンフードに設けられたエアアウトレットが、エンジンの発する熱量を予感させ、レカロシートやブレンボ製ブレーキといったブランドアイテムがスポーツセダンとしてのキャラをアピールする。それでも気筒休止機構が備わっているのは、ハイパフォーマンスモデルに対する時代の要請といえるだろう。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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モトブログを作ること
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