【今さら聞けない】ターボ車で聞く言葉「インタークーラー」「ブースト」「タービン」って何? (1/2ページ)

トルクとパワーを高めるターボ車に欠かせない三種の神器!

 ターボ車には過給器がついていて、NAエンジンには必要ない補機類がついている。ターボは、エンジンから排出される排気ガスの勢いを利用して空気を圧縮し、排気量以上の空気をシリンダーに押し込み、強制的に吸入空気量を増やしてトルクとパワーを増やすシステム。そんなターボ車に欠かせない3つのキーワードをあらためて解説しよう。

1)インタークーラー

 ターボはとても効率のいいシステムなのだが短所もあって、それは空気を圧縮するとその空気の温度が高くなってしまうということ。“押しくらまんじゅう”ではないが、空気だってギュウギュウに潰されると温度が上がり、温度が上がると空気の密度は低くなって、含まれる酸素の量が減ってしまう。

 また、吸気温度が高くなると、エンジンの大敵であるノッキングも出やすくなる。そのため、吸気温度が高いままではターボの効果が薄れてしまうので、ターボとエンジンの間に熱交換器を設けて、圧力を高めた空気を冷やす技術が考えられた。その熱交換器がインタークーラーだ。

 インタークーラーには空冷式と水冷式の二種類があるが、一般的なのは空冷式。構造はラジエターとほぼ一緒で、冷却水の代わりに吸入空気が冷却フィンの間を通る仕組み。走行風を直接インタークーラーに当てることで、なかの空気を冷やしている。シンプルで部品点数が少ないのが特徴。水冷式は、文字通り冷却水で空気を冷やすタイプ。水は空気よりも熱容量が大きいので、インタークーラー自体は小型化できるが、部品点数も多くコスト面では不利。

 いずれも冷却を優先すると空気の流れが悪くなり、圧力損失が生じ、圧力損失を減らそうとすると冷えにくくなるジレンマがあるので、メーカーはその両立を目指して技術研究を進めている。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

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