ProPILOT2.0 ここが凄い その2
盤石の車線変更支援機能
ProPILOT2.0で走行中に前走車との距離が近づき追い越ししたいシーン、もしくは目的の高速道路出口が近づき、分岐に向かう場合には、クルマ側から車線変更をするかどうか訊ねてくる。承認ボタンを押せばクルマは周囲の状況や隣車線に後方から走ってくるクルマの有無を見て、問題なければ自動的にウインカーを点けながら隣車線に移り、車線変更支援を行う。この時ドライバーはステアリングに手を添えていることがマスト。
また、クルマ側が提案してこなくても、自ら追い越しをかけたいと思えば、車線変更支援を起動できる。ウインカー操作だけで自分の指令のままに作動させることができる。この場合でもクルマは周囲の安全を確認した上で敢行してくれる。当然ながら動作はかなり慎重。だがそのぶん信用度が高いのは走っていればすぐにわかる。
7個のカメラ、5個のレーダー、12個のソナーで常に360度センシングしている。前方にドライバーが設定した速度より遅いクルマがいた場合など車線変更を提案してくる。
ハンドルに手を添えスイッチ操作で承認すると追い越し支援を開始。任意のタイミングで車線変更する場合はハンドルに手を添えウインカーを操作すると支援開始となる。
ProPILOT2.0 ここが凄い その3
標識連動加減速支援&カーブに合わせた減速支援
速度標識を認識し、それに則ってクルマの速度を変化させる機構は、ドイツ車では一部モデルに採用されていたが日本には未上陸だった。難しいのは標識を正しく認識すること。そこでProPILOT2.0では予め3D高精度地図に埋め込まれた速度規制データを使いつつ、カメラで確認しながら認識する仕組みを採用した。
前述した3D高精度地図には道路形状、車線数、起伏などの情報も入っており、カメラでは見えない先のカーブも把握した上で、最適速度でコーナーに進入してくれるので安心。またその減速もスムースで違和感がない。知らない道や深く曲がり込んだ道などでは有効な機能で、今回もその恩恵に十分あずかった。
3D高精度地図を有効活用! カーブも含めた車線トレース。ライバルと異なるのはカメラと3D高精度地図を組み合わせた点。
今回テストしたのはコーナーの多い都内の高速道路である。渋滞時のハンズオフも最高に便利だった。
日産の360°セーフティアシスト
交通事故ゼロのビジョンに向けて20年以上に渡り運転支援技術の開発に取り組んできた日産。その過程で生まれた数々の世界初の支援機構を統合し「全方位運転支援システム」を確立。ProPILOT2.0はこの技術構築の上に成り立っているのだ。