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普通のクルマの展示は一切なしだがホントにこれでいい? 東京モーターショー2019でトヨタが目指したものとは (2/2ページ)

普通のクルマの展示は一切なしだがホントにこれでいい? 東京モーターショー2019でトヨタが目指したものとは

話題の新型ヤリスですらブースに展示しない徹底ぶり

 2019年10月24日から11月4日までの12日間に渡って開催された第46回東京モーターショー2019は、目標の入場者数100万人に対して入場者数は130万人を超え、大盛況のうちに閉幕した。輸入車ブランドの出展が少なく、事前には心配された盛り上がりも、ふたを開ければ杞憂(きゆう)に終わったことになる。

 今回は東京オリンピックの関係で、おなじみの東京ビッグサイトの一部、東館が使えず、東京ビッグサイト青海展示棟、有明の新東京ビッグサイト西-南展示棟、さらにはMEGA WEBと会場が分散していたのも、これまでにない開催方法だった。

 そんななか、東京ビッグサイト青海展示棟に構えたトヨタのメインブースは、モーターショーの常識を打ち破るコンセプト、展示、演出方法だった。テーマはPLAY THE FUTURE!「トヨタは、モビリティで、人と好きをつないでいきます。スマートなだけじゃない、もっと楽しい未来をつくるために。どんな街や暮らしが、これからやってくるのか。一足先に、体験してみませんか? 遊び方は、あなた次第。さあ、一緒に未来を楽しみましょう」である。

 そして驚くべきことは、モーターショーならではの新車、市販車が1台として展示されていなかったことだ。しかしそのかわり、迎えてくれたのはT-HR3 ヒューマノイドロボット。フロアを彩るのは、TOYOTA e-Care FUTURE HEALTH CHECKER、魔法の箒に試乗体験できるe-broom FUTURE CITY FLYER、未来の“Fun to Drive”とは?を占うTOYOTA e-RACER、 ひとり乗りモビリティTOYOTA e-4me、未来のモビリティが水を運んできてくれたりするTOYOTA e-Micro Palette、移動型インフラモビリティの携帯充電スポットでもあるTOYOTA e-Chargeairなど、すべてがコンセプトカーとも異にする、未来のモビリティ中心だったのである。

 クルマを組み立てるメカニックの仕事を、小学1年生〜6年生対象に行う体験コーナーなど、来場した親子、子どもが楽しめる要素にも事欠かなかった。

 一方、会場の一部になった、普段はトヨタやレクサスの新車であふれている、FUTURE EXOPと題されたMEGA WEB会場も、市販車を一切置かず、その2階にはトヨタの未来を示すコンセプトカーが勢ぞろい。MEGA WEBでは最新乗用車公道試乗体験をスープラ、レクサスUX200 F SPORTで行っていたぐらいで、2020年2月発売予定の注目のヤリス(旧名ヴィッツ)は、あえて別会場のビーナスフォートに展示するという英断、思い切りなのである。

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