車検は期間内の状態を保証するものではない!
車検は新車からは3年目、それ以降では乗用車の場合は2年毎となる。クルマの健康診断とも呼ばれるが、そもそもいつから始まって、なにを目的とした制度なのだろうか。儀式として受けているだけで、意外に知らない人は多かったりする。
歴史は古く戦前にまでさかのぼるが、当初は業務用の車両のみが対象だった。乗用車については終戦後の1951年に始まっていて、すでに60年以上の歴史がある制度だ。もちろん目的は車両が法律に沿った状態で、安全な運行が可能かどうかを確認するもので、法律(道路運送車両法第4条)によって定められている。
新車時の車検は国土交通省によって認可を受けた車両であれば実際に受ける必要はなく、ナンバーと3年間有効の車検証が発行される。ちなみに、メーカーによって完成検査を実施するのがその条件でもあるのだが、以前問題になったのはそこを改ざんしていたというものだ。
そして車検を受ける場所はよく聞く陸運事務所(いわゆる車検場)での検査ラインのほかに、資格をもったスタッフがいる整備工場で、指定を受けた民間車検場での受験も可能。ただし、民間車検工場では継続車検のみで、新規や構造変更が必要な場合は陸運事務所でしか受験できない。
車検でよく勘違いされるのが、車検が有効な期間内の状態を保証するものではないということ。24カ月点検に基づいて整備され車検時の状態を確認するだけなので、車検場から出た瞬間に壊れても文句は言えない。