クルマ好きも唸る最新技術がてんこ盛りだ
スペックはショボくとも、メカニズムを詳しく見ると入魂技術だらけなので、マニア的にも満足度は意外と高くなる。たとえばミライースでは、再循環ガスを最大化して熱効率を向上、デュアルインジェクター/気筒別燃焼制御/CVTサーモコントローラーの採用など、パワートレインの高効率化技術はてんこ盛り状態。
ボディ外板には樹脂パネルを多用し、日本の一般道の速度域で得られる空力効果の徹底追求ぶりも凄まじく、知れば知るほどエンジニアの執念を感じるはずだ。アルトは91万円で買えるグレード「L」にも、アイドリングストップ時に一定時間冷風が効くエコクールが装備されるので、夏場は誰もが感動するだろう。
高効率化への執念の塊だけあって、エコドライブを実施すれば、巡航時の実燃費でリッター30km以上出すことも難しくない。NAの軽自動車は、よく見ると得がたい魅力に溢れているのだ。
車重が大きめとなるハイトワゴン系では、NAを選んでも低燃費はあまり望めないが、やはり「遅い」ことさえ目を瞑れば、ほかにとりわけ問題となることはないので、積極的に選ぶ意味は十分にある。NAの軽自動車で「スロードライブの楽しさ」を満喫するのも楽しいものだ。ただし、高速道路では追越車線でノロノロ走り続けたりしないよう気をつけたい。