三菱デリカD:5はグレードによって売れ筋が異なる!
逆に、ホンダ・ステップワゴンのように、2列目席キャプテンシートが基準仕様になっているミニバンもある。実際、ステップワゴンの7/8人乗り仕様の販売比率は7人乗り2列目キャプテンシートが67%、8人乗り2列目ベンチシートが33%なのである。
同じくホンダのフリード(2019年10月のMC前)も6人乗り2列目キャプテンシートがなんと80%、7人乗り2列目ベンチシートが20%と、乗車定員の少ない、2列目キャプテンシートが圧倒的に売れている。少子化もあって、両親+子供2人以下の家庭が多くなったということか?
本格SUVの皮をかぶったミニバンと呼んでいい、今では4WD専用車となった新型三菱デリカD:5は、2列目キャプテンシートの7人乗りが45%、2列目ベンチシートの8人乗りが55%と、乗車定員の多い、2列目ベンチシート仕様が売れている。アウトドア、キャンプシーンでは、こちらのほうが使いやすいという事情もあるに違いない。ただし、同じデリカD:5でも都会派? なネーミングのURBAN GEARになると逆転。リッチな室内空間となる2列目キャプテンシートの7人乗りが60%を占めるから面白い。
ちなみに、SUVの3列シート仕様車であるマツダCX-8は2列目キャプテンシートの6人乗りが42%、2列目ベンチシートの7人乗りが58%と、乗車定員の多いほうが売れている。
ところで、トヨタ・ノア&ヴォクシーや、日産セレナなどのミニバンになると、事情が少々異なってくる。というのは、同クラスのステップワゴンと違い、2列目キャプテンシート仕様でも、前後に加え、横スライド機構を備えているため、7人乗り2列目キャプテンシートでも、ベンチシート化が可能で、普段はキャプテンシートの贅沢なかけ心地を味わい、子供のおむつ替えや大型犬を乗せるようなシーンでは2脚のシートを中寄せし、ベンチシートに変身させられるのだからアレンジ自在、使い勝手自在。
こうしたミニバンの場合は、7人乗り2列目キャプテンシートでもさまざまな乗車、使用シーンに対応できることになる(3人掛けは不可。ベンチシート化したときのシート幅はベンチシートより狭くなるため)。Mクラスボックス型ミニバンで、2列目キャプテンシート/ベンチシート選びで悩むなら、そうしたミニバンを選ぶのも手だろう(最大7人乗車限定だが)。ヴォクシーの例でも、7/8人乗りの販売比率はそれぞれ83%、17%と、2列目キャプテンシートの7人乗りが圧倒的な人気なのである。もちろん、こちらがお薦めである。