操作の「方向」は世界統一でも問題ないはず
5)ATセレクターのマニュアルモード操作方向
ATセレクターのマニュアルモード操作の方向もメーカーによって異なる。ほとんどはセレクターを前に押してシフトアップ、手前に引くとシフトダウンだ。しかし、BMWやマツダはその逆。Gのかかり具合など、それぞれに主張はあるのだが、ほとんどの人は使わず、パドルシフトの用意もあったりするので、これはどうしても統一すべき点ではないようにも思える。
6)エコモードの呼び方
最近のクルマには、燃費を向上させ、加速を穏やかにしてくれるエコモードスイッチが付いている。ほとんどのクルマは「ECO」表示だが、ホンダは「ECON」という緑のスイッチになる。説明されていれば分かるものの、知らなければ「ECO」モードはない? と勘違いしそう。
7)電子パーキングブレーキのスイッチの操作方法
パーキングブレーキは、かつてのサイドレバー式や足踏み式から、自動、またはボタン操作でOKの電子パーキングブレーキに代わりつつある。サイドブレーキを使った走行をする人はともかく、一般的にはセンターコンソールまわりと足もとがすっきりして、いいことだらけ。が、問題はその作動について。
まず、上級車の多くは、エンジンを切ると自動でパーキングブレーキがかかり、Dレンジに入れて発進すれば自動解除となる。これが電子パーキングブレーキならではの便利さだ。しかし、中にはパーキングブレーキをかけるのも、解除するのも手動の、電子パーキングブレーキの便利さを一部損なうクルマがあるのと同時に、オデッセイHVのように、スイッチの操作方向が逆のクルマもあるのでやっかい(押すとかかり、引き上げると解除。ガソリン車は足踏み式ブレーキなので、その動作に合わせているのか?)。統一してほしいところだ。
つまり、一般的にはサイドブレーキの操作方向と同様、引き上げるとかかり、押すと解除。ところが、ホンダ・オデッセイはその逆なのである。まぁ、自動で作動してくれるクルマなら、ブレーキホールド機能をONにしておくことで手動操作は必要ないから、心配にはおよばないことなのだが……。
8)キーロック時のドアミラーの折り畳み
リモコンキー付きのクルマでは、ロックすると自動的にドアミラーが畳まれるクルマが多い。しかし、ロックしてもコストダウン!? でドアミラーが畳まれないクルマもある。となると、ロックされたのか否かの判別が難しい。これは統一して、畳まれるようにしてほしい機能だ。
9)給油口のロックとアンロック
給油口を開ける際、運転席まわりのスイッチでロックを解除するクルマと、輸入車に多い、ドアロックと連動で、ふたを押すだけで開くクルマがある。どちらが便利かと言えば、後者に決まっている。日本車にもそうしたクルマがあるが、スイッチ式だと夜、見つけにくいこともあるので、統一してほしい。
番外編)給油口の位置
クルマの給油口も左右が混在している。今ではほとんどのクルマの燃料計に給油口の位置を示す▲マークがあり、給油口が左右どちらにあるか一目瞭然(りょうぜん)だが、なかった時代に友達のクルマやレンタカーを借りた際、悩んだ経験がある人もいるだろう。
日本車のほとんどは左側、輸入車は右側が多いのだが、日産セレナは右だったりする。とはいえ、これは統一する必要なしと思える。だって、一方通行のガソリンスタンド(セルフ)で、給油口が右と左のクルマが混在したほうが、一度に多くのクルマがスムースに給油できるではないか。