フェイスリフトで空力性能に影響を与えないよう苦労した
──今回のマイナーチェンジで標準車はデザインがシンプルになりましたが、それによって空気の流れが良くなっているのでしょうか?
工藤:基本的にはネガティブにならないようしっかり見ました。現行モデルと同等レベルですね。
手嶋:空力に関するパワートレイン側からの要求は「絶対に落とすな」でしたね、「良くする分には全然構わない」と(笑)。
工藤:デザインを変えることで空力操安も変わりますので、そういったところも気を遣って、変わらないようにしました。
──「クロスター」は押し出しの強いデザインで付加物も多い分、空力は悪化しそうですが。
工藤:結果論で言えば、標準車とクロスターで燃費の値は変わりませんでした。デザインの方に頑張っていただいて、同じ燃費が出せるようになったので。
──マイナーチェンジ前のモデルにラインアップされていた「モデューロX」から今回のマイナーチェンジにフィードバックしたところは何かありますか?
工藤:基本的には「モデューロX」はホンダアクセスさんが中心に開発していますので、まったく別ですね。われわれがそこから何かをプラスしたということはありません。
──車種によっては、明らかにマイナーチェンジでモデューロXのノウハウを採り入れていると思えるものもありますが。
工藤:一部参考にするような場合もあるかもしれませんね。どちらかというと性格の違うものを作っている感じですね。
手嶋:目標値も全然違います。ファミリーカーのなかでもそれだけではない、というのがモデューロXだと思いますので。
──今回ハイブリッド車にインサイトの1.5リッターエンジン+i-MMDは投入しなかったのですね。
工藤:マイナーチェンジですので工数に限りもありますし、パワートレインに対するお客さまの不満もありませんでしたので。
──今後のさらなる進化に期待しています。本当にありがとうございました。