完成度の高かった従来モデルを正常進化! マイチェンしたホンダ・フリードの走りの進化とは (3/3ページ)

フェイスリフトで空力性能に影響を与えないよう苦労した

──今回のマイナーチェンジで標準車はデザインがシンプルになりましたが、それによって空気の流れが良くなっているのでしょうか?

 工藤:基本的にはネガティブにならないようしっかり見ました。現行モデルと同等レベルですね。

 手嶋:空力に関するパワートレイン側からの要求は「絶対に落とすな」でしたね、「良くする分には全然構わない」と(笑)。

 工藤:デザインを変えることで空力操安も変わりますので、そういったところも気を遣って、変わらないようにしました。

──「クロスター」は押し出しの強いデザインで付加物も多い分、空力は悪化しそうですが。

 工藤:結果論で言えば、標準車とクロスターで燃費の値は変わりませんでした。デザインの方に頑張っていただいて、同じ燃費が出せるようになったので。

──マイナーチェンジ前のモデルにラインアップされていた「モデューロX」から今回のマイナーチェンジにフィードバックしたところは何かありますか?

 工藤:基本的には「モデューロX」はホンダアクセスさんが中心に開発していますので、まったく別ですね。われわれがそこから何かをプラスしたということはありません。

──車種によっては、明らかにマイナーチェンジでモデューロXのノウハウを採り入れていると思えるものもありますが。

 工藤:一部参考にするような場合もあるかもしれませんね。どちらかというと性格の違うものを作っている感じですね。

 手嶋:目標値も全然違います。ファミリーカーのなかでもそれだけではない、というのがモデューロXだと思いますので。

──今回ハイブリッド車にインサイトの1.5リッターエンジン+i-MMDは投入しなかったのですね。

 工藤:マイナーチェンジですので工数に限りもありますし、パワートレインに対するお客さまの不満もありませんでしたので。

──今後のさらなる進化に期待しています。本当にありがとうございました。


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

愛車
ホンダS2000(2003年式)
趣味
ゲーム
好きな有名人
-

新着情報