広々とした室内空間を色合いでも表現! マツダCX-30の上質さも兼ね備える素材や色使いへのこだわりとは (2/2ページ)

黒を多用したチープな印象だけは避けたかった

──今回ネイビーブルーをCX-30に使おうと考えたきっかけは何かあったのでしょうか?

 寺島:今までのマツダ車は赤に黒の組み合わせというイメージでしたが、CX-30は都会的かつ健康的で明るい内装色にしようと。また、柳澤(亮チーフデザイナー)から「真っ黒な内装はやめよう」と。「布の内装で真っ黒だと安っぽく見えるから、ちゃんとしたデザインとしての価値を付けたい」という話があって、色をしっかり付けることになりました。

 先にリッチブラウンが決まっていたのですが、しっかり差を付けたいけれど、あまり派手だと日常では使えないので、日常的に使えてかつ小洒落た感じにしたいという方針になりました。そこで、メンズのジャケットや石けんのパッケージからヒントを得て、ネイビーブルーを採用しました。ネイビーブルーはクルマでは珍しいですが、生活では全然珍しくなく使いやすいので、提案したらOKが出ました。

──この色なら天面に配置しても映り込みが少ないでしょうね。

 寺島:はい、天面に色を置くときは数値の限界が設定されていますので、茶色もあれで攻めているんですよ。これで難しいのは、あまり明度を上げすぎるとスポーティになって、イタリア車のような雰囲気になってしまうんですね。かと言って下げすぎると、黒がたくさんありますので、そのなかに溶け込んでしまいます。となると、主張させたいという狙いから外れてくるので、その塩梅が難しかったですね。

──このネイビーブルーは非常に良い色ですが、ボディカラーとの組み合わせが難しいですよね。

 寺島:ポリメタルグレーメタリックも良いですし、ほかにはスノーフレイクホワイトパールも合っていると思います。

──シートの色はボディカラーに関わらず自由に選べるんですか?

 寺島:はい、選べます。ただし素材とインパネアッパーの色はグレードに紐付いています。

──ボディカラー単独ではソウルレッドクリスタルメタリックが一番良い色だと思いますが、ネイビーブルーのインパネアッパーと合うかどうかというと、難しいところですよね。

 寺島:ソウルレッドはブランドカラーですので、ネイビーブルーのインパネアッパーをソウルレッドにも合う色域に持ってきています。なのでほんの少し紫っぽい色にしています。

 逆に、ポリメタルグレーメタリックとリッチブラウンのインパネアッパーとの組み合わせも、隠れオススメです。茶色と青は相性が良い色ですので。

 デザインとしては、ソウルレッドにブラウンとホワイト本革、ポリメタルグレーにネイビーとグレージュファブリックの組み合わせがイチ推しですね。

──オススメのもの以外にもオシャレな色が内外装ともに多く、楽しんで選ぶことができそうです。本当にありがとうございました。


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

愛車
ホンダS2000(2003年式)
趣味
ゲーム
好きな有名人
-

新着情報