駐車場スペースの大きさが駐車方法に影響を及ぼしている
スーパー、コンビニ、飛行場の立体駐車場など、日本ではバック駐車をする人が多いという印象がある。そう書くと「そんなことはないと思う。ウチの近くは前向き駐車もけっこういる」と言う方も多いのではないだろうか。
一般的には、都市部ではバック駐車が多く、地方部では前向き駐車が多いように感じる。さらに詳しく見てみると、地方部でもバック駐車が多い場所は、1台あたりの駐車スペースが狭い。つまり、狭い場所では「出るときを基本」にするので、「最初に苦労してでも」バック駐車して「出るときを楽にする」。
その逆で、広い場所では「出るときのことよりも、少しでも早くクルマを降りたい」という気持ちになり「出るときは、出るときになってから考えればよい」ということで前向き駐車になる。
この理論は海外でも通用する。一般的に、ヨーロッパの駐車場はかなり狭い。そのため、ドイツ、フランス、イギリスなどの駅前の公共駐車場では、バック駐車が多い。一方、アメリカの大型スーパーでは、圧倒的に前向き駐車が多い。
もう一歩踏み込んで考えてみると、前向き駐車 vs バック駐車には、国や地域における民族性や地域性が深く関わっているように思える。少々言葉を選ぶと、「大らかな気質」の人が多い国や地域では「後先をあまり深く考えないで」前向き駐車。「神経の細やかな気質」の人が多いと、バック駐車になるのだと思う。