ナンバープレートは個人情報に当たらないものの……
スマートフォンなどの普及とSNSの登場によって、誰もが簡単に日常の風景を切り取って世界中の人に発信することが可能となった現在。クルマ好きの皆さんであれば愛車の写真を撮影してSNSにアップした経験がある人も多いのではないだろうか。
そんな何気なく撮った写真の背景にまったく関係ないクルマが写り込んでいた、というのもよくある話。しかし、その写真をそのままSNSにアップしてしまうことに問題はないのだろうか?
以前、別の記事でも書いたとおり、じつはナンバープレートの数字自体は個人情報に当たらない、という判断がなされており、たまたま背景に別のクルマが写り込んでいたからといってそれが個人情報保護法にひっかかるということはない。
ただ、後ろに写り込んでいた車両のオーナーが、じつは体調不良といって会社を休んでいたら……、営業に行くと言って出発したのにサボっていたサラリーマンだったら……、と世の中には不都合な真実があるというのもまた事実。もちろん、そもそもはそんなウソをついた人が悪いのではあるが、まったく意図しないところで見知らぬ誰かが不幸になっている可能性もゼロではないのだ(つまり、自分がその被害者になる可能性もある)。
そういった不幸な事故を起こさないためにもできることなら、他のクルマを写り込んだ写真をアップするときはナンバー(もし写り込んでいたらドライバーも)に処理を入れて判別できないようにしてあげる優しさを持ち合わせていただきたいところだ。
ただでさえ写真の意図が伝わりにくかったり、言葉のあやでトラブルに発展してしまったりするSNSだけに、ほんの少しの気遣いをするだけでこういったトラブルを未然に防ぐことにもなる。予期せぬ投稿でみんなが不幸にならないためにもアップする前にもう一度写真を見直す余裕を持っていただきたいところだ。