採用車種はあくまで一部! クルマの「流れるウインカー」が流行しない理由 (2/2ページ)

スペースを考えるとデザイン的に採用しにくい車種も

 まず、課題としてはスペースを必要としてしまう点が挙げられる。昔ながらのバルブタイプのウインカーであれば保安基準で定められた明るさなどを満たせば、スペースを小さくできるが、シーケンシャルウインカーはどうしても10cm以上の長さが必要になる。そうなると灯火類のデザインにおける自由度が制限されることになる。

 シーケンシャルウインカーを前提とした顔でなければ似合わないという面もある。どんなクルマでも流れるウインカーがカッコイイというわけではない。また縦長のテールレンズでもシーケンシャルウインカーをデザインすることは難しい。

 とはいえ、いまや軽自動車においてもシーケンシャルウインカーは増加中。ホンダはN-BOXとN-WGNのカスタムにおいてフロントにシーケンシャルウインカーを採用しているし、ダイハツ・タントもカスタムにはシーケンシャルウインカー(2セグメント式だが)を採用している。

 軽自動車での採用例が増えつつあるくらいだから、今後シーケンシャルウインカーが減ってしまうということはなさそうだ。前述のようにデザインが制限されるという面から一時期ほど爆発的に増えてはいかないだろうが、着実にシーケンシャルウインカーの採用モデルは増加していくことだろう。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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