スカイラインの受注は1760台! N-WGNは2万台! そもそもクルマはどれぐらい売れれば成功なのか (1/2ページ)

2桁で採算が取れるクルマも!

 自動車メーカーは、モデルチェンジから1カ月を過ぎたあたりに「受注好調」という発表をすることがある。たとえば、大幅なマイナーチェンジを実施した日産スカイラインについては、『発表から約1カ月半で1760台の受注を突破』したという発表があった。また、フルモデルチェンジをしたホンダN-WGNは『発売開始から2週間での累計受注台数が2万台を超えた』という話もある。それぞれ、成功・好調といえる台数だからメーカーが数字を表に出してくるのだろうが、はたして自動車という商品は何台くらいが売れれば成功といえるのだろうか。

 あらためて、スカイラインとN-WGNの台数を比較すると10倍以上の開きがあるが、それぞれビジネスとしては成功しているといえる。もしN-WGNが1500台程度の初期受注であったら大失敗と言われることだろう。なぜなら商品企画によって目標台数というのは異なるものだからだ。大雑把にいうと、開発コスト・生産コストと販売見込み、市場における競争力の関係から売価というのは決定される。そうして導かれた目標台数をクリアすれば商品としては成功したといえる。

 極論すれば、スカイラインの内容を軽自動車並みの価格で販売すれば、台数的には大ヒットするかもしれないが、売っても売っても赤字という状況になるのは容易に想像できるだろう。つまり「たくさん売れた」から儲かるとは限らない。逆に、台数限定でも儲かるように開発していれば延べで3桁しか売れていなくともビジネスとして成立する。いわゆるスーパースポーツの世界では2桁で採算が取れるケースも珍しくない。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
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