技術的にはガソリンモデルにも設定可能!
というわけで「プロパイロット2.0」の実現にはバイワイヤの操舵系である「DAS」が重要なデバイスといえます。「DAS」を採用していたスカイラインが「プロパイロット2.0」を最初に搭載したことは必然的ともいえるのです。では、V6ツインターボとハイブリッドを用意するスカイラインにおいて、後者にだけ「プロパイロット2.0」が採用される理由というのは何でしょうか。V6ツインターボのスカイラインにも「DAS」は使われているのです。
ですから、ハードウェアとしてはV6ターボのスカイラインにも「プロパイロット2.0」が設定可能のように思えます。しかし、こうしたADASというのは、どんなハードウェアに対しても基本的なプログラムを与えれば問題なく動作するというものではありません。日産に限らず、他社でもACC(追従クルーズコントロール)などは車種ごとの作り込みが重要だといいます。つまり同じ車種でもエンジンやトランスミッションが変わってしまうと、またイチから作り込まないといけないというわけです。当然、ノウハウが溜まっていけばそうした仕様ごとのアジャストのかかる手間は減っていくでしょうが、初物ではそうはいかないことのほうが多いでしょう。
海外仕様(インフィニティ)ではすでにV6ツインターボの搭載例がありますが、日本仕様のスカイラインにV6ツインターボが搭載されたのは今回が初。つまり「プロパイロット2.0」を作り込むのが時間的に厳しかったはずです。そこで、最初は実績あるパワートレインのハイブリッドにおいてしっかりと作り込んできたと予想するのが妥当といえます。もちろん「プロパイロット2.0」のような先進テクノロジーを求めるユーザーは、ハイブリッドを選ぶ傾向が強いであろうということも、その選択に関係しているでしょう。